青山白雲  84.11.03大菩薩 上日川峠→石丸峠→松姫峠
土曜日、文化の日 快晴 単独
<コース>塩山駅→裂石→上日川峠→石丸峠→大マテイ山→松姫峠→深城→上和田→猿橋駅

上日川峠→石丸峠→松姫峠

 塩山駅に来て見るとバス時刻が変っていて、40分後でないと出ない。行程が長いのでのんびり出来ない。で、タクシーで登山口へ、7:28には裂石を歩き出す。この辺紅葉大した事無いが樹相が良い。景色も何回か来た中で富士や南アが一番良く見えた。何時も賑やかな上日川峠で展望は更に良く、奥秩父は金峰山〜国師ヶ岳、其の奥に八ヶ岳も少し見えた。(峠の変貌は参照1)
 ↓石丸峠
石丸峠  壊れた大菩薩館迄は車道並になっていた。霜柱が凄い。小沢を何回か渡りながら、カラマツ帯に入ると黄葉でとても明るい。

 林道を横切り苦しい急登の末、小屋平の尾根に乗ると大菩薩嶺〜石丸峠が青い空にくっきり、但し遠景は霞んで来た。峠へ着くと風が冷たくヤッケを着ける。

 屋根丈の小屋先より米代へ、刈払いされて歩き良い。樹の間より雁ヶ腹摺山や小金沢山が見える。

 米代、ここで"牛の寝通り"と"長峰"に稜線が分かれる。長峰に行く積りだったが、トバ口藪が凄くこの先も藪らしいので今日は道の良い牛の寝通りにする。こちらは"水源林巡視路"とて延々10km良い道でそれも幅広平坦、落葉樹相が見事で、快適に歩けた。玉蝶山は直下を捲いて通過、ブナ、ミズナラの巨木にコメツガその他が混じり緑、黄、褐、紅と各種微妙な色合いの葉と落葉を行く。
 ↓米代より雁ヶ腹摺山
米代より雁ヶ腹摺山  榧の尾山は道の左2mに、三角点がある丈で道標が無ければ判らない。狩場山分岐、ショナメ、大ダワと過ぎ、カラマツ植林の見事な大マテイ山中央鞍部へ、南少しが山頂で行ってみるが、三角点は落葉の中なので余り探さず戻る。

 北頂は奥秩父が飛竜山〜雲取山を中心に黒川鶏冠山の鶏冠状が良く判る。ガイドにはショナメ迄がハイライトで先は平凡とあるが、どうして一部植林はあったが幅広尾根、太い樹の様相は中々だ。

 これより大体北側の捲道になる。ホオノキその他の葉が落ちたばかりでうず高く、かさこそとでなく盛大に音をたてて歩く。樹の間より鹿倉ししくら山と東端の白い仏塔が見えて来た。オクモミジハグマが絵筆の穂先そっくりの果穂を沢山付けている。カラマツ幼木帯になり北が良く見えて間も無く、壊れた小社のある山沢入という峠に出た。巡視路はここで鋭角に右へ、この捲いている山が鶴寝山らしい。

 ↓牛の寝通り
牛の寝通り  小薮の道を直進すると、甲東権現山のと同じ屋根の付いた、山上にしては立派な小社のある1300m峰になる。

 その先へ下るとカヤト原になり、車道に出る。左に行き右の道に入ると広場に又小社、行手に見えるのは三頭山らしい。

 大分北へ下りたらしいのに気が付き、車やバイクが結構煩い道を南へ登り返す事約2kmで松姫峠(参照2)到着。さっきの巡視路を素直に辿れば良かったかも知れない。

 奈良倉山へは時間的に無理と、車道で下山。1200m→600mと差600mをくねくねと実に17kmも歩かされ、仕舞いには脚の感覚が無くなる位だった。只この間秋の実を色々観察出来た。ブナ、カエデ、ヤマブドウ、ミズナラ、イタドリ、タケニグサ、クズ・・・そしてカラマツの種をそれと知らず持帰り図鑑で判る。休んでいてふと見るとアキグミの実が落葉した樹に沢山付いていた。
 ↓大マテイ山より遠く黒川鶏冠山
大マテイ山より遠く黒川鶏冠山  シンケイ滝沢と土室川の出合いに達し、この辺の渓谷美、紅葉美も良いものだ。(この辺ダムになったらしい、参照2)

 深城集落で陽も暮れ懐電で歩いていると、千葉より紅葉見物の家族の方の車に拾われる。

 柳沢峠に回りこちらの方も良いと聞いて来られた由。そして大月より中央高速に少し遅く乗り渋滞からずらす積りと言う。親切なこの方に上和田バス停迄の4.5kmを乗せて戴き助かる。

★ 新ハイキング会員でせせらぎ(読者投稿欄)の常連執筆者である、井上宗一さんは11/10雁ヶ腹摺山に登り、行方不明となり11/14楢の木尾根、大樺の頭中腹で遺体で発見、過労に依る凍死らしい。奈良子林道の見える地点だったという。71歳、私に似て単独でかなり長丁場の登山をされる方で、私も82.04.25約3kmの藪と迷い易い幅広尾根の手強いコースだった。御冥福を祈ると共に自戒としたい。(新ハイ誌No.351報)

<コースタイム>出発4:20→塩山駅6:54→裂石7:24→上日川峠9:00→石丸峠10:22→大マテイ山12:46〜13:21→松姫峠15:16→深城、車へ17:30→上和田17:40→猿橋駅18:47→帰着20:30
<歩いた距離>山道26km 車道18km 計44km
<行動時間>7:24→17:30 歩行9:00 休止1:00 計10:00
<掛かった費用>¥4480
<使用地図>昭文社4万 大菩薩  地理院2.5万 大菩薩峠/七保
<地名の異称>榧の尾山→川入山、本郷、ホンゴの頭
<参照>甲斐の山山 新ハイキング社 小林経雄氏 p72、p106〜108
      84.05.13小金沢→南大菩薩縦走

<参照>「峠と旅」蓑上誠一さんのホームページより。
      1上日川峠と大菩薩湖
      2松姫峠と深城ダム
 (追記)08.11.14東京新聞によると、松姫峠にはバスが通っているとのことだ。

前へ   上へ   次へ  目次へ   青山白雲  リンクへ