青山白雲  84.06.22 丹沢主稜縦走
日曜日 曇後晴 単独        犬越路→塔ヶ岳
<コース>新松田駅→中川温泉→用木沢出合→犬越路→桧洞丸→蛭ヶ岳→丹沢山→塔ヶ岳→大倉→渋沢駅
 梅雨の晴れ間を縫って丹沢主稜の残り、犬越路〜桧洞丸を含めて縦走。通常一泊又は夜行日帰えりのコースなので、一番陽の長い季節ではあるが、大倉尾根の下りで暮れバスも終り渋沢駅迄歩く。

丹沢主稜縦走

 中川温泉8:18、ノアザミ、ドクダミ、ヤマブキショウマ、ヒメジオン、オランダミミナグサ、ホタルブクロ、ウツギ、バイカウツギ、ガマズミ、スイカズラ、ノイバラの花々、ヘビイチゴ、クマイチゴの実。鳥はウグイス、コマドリそしてツピツピジー(尻上り)と鳴くセンダイムシクイ等。中川川ではカジカガエルが・・・・
 ↓丹沢主稜縦走路 桧洞丸付近
丹沢主稜縦走路 桧洞丸付近  巨樹、箒杉(畦ヶ丸参照)の在る西丹沢を過ぎ、丹沢自然教室より林道になる。中川川左岸を行くようになると川幅広く河辺林を見る。

 犬越路林道を右にして間も無く用木沢出合となり、白石峠道を分かち用木沢沿いに登る。ニシキウツギ、サワギクを見る。

 鉄橋で右岸へ、小広い河原に出ると昨夜の雨で増水した沢を渡渉、この上の河原で食事にする。コアジサイの咲く越場の沢に入り最後の水場より原生林をジグザグ、ガスに包まれて登って行く。

 11:00静かな犬越路に登り着く。79.01.28反対の神の川より登り大群山に向かって以来5年半振りだ。明るいがガスで何も見えないので直ちに主稜縦走路を東へ向かう。色の濃いハルシオン、コゴメツツジ、ノイバラ、ウツギそして多いものはミヤマオダマキ。白一色の腐生植物、ギンリョウソウが80位固まって見られ気味が悪い。ツクバネウツギは花も大きく美しい、サラサドウダンも多く、トウゴクミツバツツジ、シロヤシオ(ゴヨウ)ツツジ、ヤマツツジ等。
 ↓桧洞丸のブナ ヒメシャラ
桧洞丸のブナ ヒメシャラ  犬越路トンネルへの分岐を過ぎ、小笄、東沢の丸、大笄等どの地点か判らぬまま通過。ブナの巨木が段々多くなり生木、枯木に苔、シダ、着生蘭、蔓草等が纏い付き深山の気十分だ。

 オノエラン? と思えるもの2花見付ける。ジュウイチ、ツツドリ、ホトトギスが鳴きジュリ、ジュリとエナガが数羽近間を飛び交う。

 クルマムグラ(アカネ科ヤエムグラ属、4弁白小花、6枚車葉)を見る。ベンチのある神の川分岐より熊笹の峰、ブナは益々太く壮麗。下草はコバイケイソウ、マルバダケブキ等現れ出し山頂も近いようだ。蝉の幼虫を2匹見た。カマツカ(ウシコロシ)の梅状白小花の花付きが良い。地面にマイズルソウが小さく咲く。

 ↓不動の峰より丹沢山
不動の峰より丹沢山  13:27小社のある桧洞丸に、ここも81.09.13以来2年10ヶ月振り。これで主稜の赤線が繋がった。少憩の後蛭ヶ岳目指し出発、ブナは緑色の実をもう付けていた。

 ヒメシャラが混在する様になりイタヤカエデ、コハウチワカエデも多い。トラツグミがヒョーツと鳴いている。15:04臼ヶ岳、シカを見る。

 休んでいるとキャツ・・・と余り美声でないが、ムクドリ位で黒白地に淡黄や赤の混じる綺麗な鳥が居た。帰って調べたらアカゲラだった。遠くではヤブサメも鳴いている。小さい果穂のイヌシデ、大きいクマシデの樹。

 16:25蛭ヶ岳、テーブルの上でしばし仮寝する。不動の峰先では行手の風衝草原で3匹のシカが草を食んでいる。こんもり丸い丹沢山を過ぎ、竜ヶ馬場辺では横より夕陽が樹々に射すのがとても淋しく感じられた。ゴマノハグサ科のクワガタソウが多い、ナナカマドの花も見る。

 19:09塔ヶ岳、誰も居ない。大倉尾根を下山、間も無く懐電使用となる。花立には若者がテントを張っていた。夜行登山の2人連れの女性に逢う。トラツグミが鳴き秦野の夜景を下にひたすら下り、21:23大倉着、しかし一足違いで終バスは出て、渋沢駅迄脚棒となる。

<コースタイム>出発5:55→新松田駅7:07→中川温泉8:18→犬越路11:00→桧洞丸13:27→蛭ヶ岳16:26→塔ヶ岳19:09→大倉21:43→渋沢駅22:35→帰着23:30
<歩いた距離>山道29 車道15km 計44km
<行動時間>8:18→22:35 歩行12:45 休止1:35 計14:20
<掛かった費用>¥2290
<使用地図>昭文社4万 丹沢  地理院2.5万 中川/大山/秦野
<参照>78.07.02塔ヶ岳→丹沢山→丹沢三峰
      82.05.23丹沢主脈縦走

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