青山白雲
 83.01.15/16奥秩父ゴトメキ2249m→トサカ2047m→黒金山2231.6m
土(成人の日)/日 作業小屋1泊  単独
<コース>塩山駅→杣口→白桧しらべ平→作業小屋泊→ゴトメキ→トサカ→大ダオ→黒金山→牛首のタル→西沢渓谷→新地平→塩山駅

第1日 1/15(土、成人の日) 快晴  杣口→白桧平、作業員宿舎泊
ゴトメキ→トサカ→黒金山  杣口バス停より北上、82.07.04大烏山より下山時のくねる杣口林道は止め、地図上発電所に向かうらしい琴川沿いの道を行く。

 最初の発電所を右下に見て川を左岸に渡ると次の発電所で林道は終り、更に地図の破線を行ってみる。

 倒木があり荒れているが確りした橋やガードレールの付いた道だ。

 然しやがて山抜けで行き詰まり右へと土留めされた急斜面を登るが、掴る所も無く危ないので止め発電所迄引き返す。

 送水管に沿った階段を登ると林道に出た。焼山峠への道を左に分けた先で鳥居峠を経て来た杣口林道と合流する。

 ↓ゴトメキより南ア
ゴトメキより南ア  この辺柳平という開拓集落で、金峰牧場とも言い、長閑なカヤト原に牛舎が点在、牛の親子が穴の開く程私を見詰めている。民宿も何軒かある。

 路傍に山梨生物同好会が、"この辺標高1400〜1700mの植物"として木本を集めて植え、木札が付けられていた。メグスリノキ、シロウツギ、ノリウツギ(ニベ)、ニシキギ、ツリガネツツジ、オオカメノキ、カントウマユミ、サワフタギ、アオハダ、イチイ、ウラジロモミ、トウヒ、サワラ、ネズコ等60種もあったろうか。

 林道は舗装も切れこれより路面凍結の為、折から来たダンプカーがチェーンを着装していた。右手に約50mの断層崖があり自然記念物"牧丘の千貫岩"とある、マグマが脈状となって火口から噴出する時、火口付近の通路で冷却固結した火山岩体とある。やや斜めに岩脈を見せ頂上には古木が生えていた。

 白桧平へはやはりくねる林道を嫌い川沿いの道を行って見たが、間も無く堰堤で終了、氷結の沢となりアイゼンを着ける。堰堤が幾つかありその度高捲きで苦労する。源流手前の小沢の合流点の間の尾根を登りやっと林道に出た。
 ↓大ダオより乾徳山
大ダオより乾徳山  白桧平は奥千丈岳よりのシャクナゲ新道の尾根を乗越す広く明るい所だった。あずまやもあり南方の眺めが良い。しかし雪は20〜30cmあり千丈、黒金方面共踏跡は無いので、大弛おおだるみへの予定は中止する。

 野宿の積りだったが少し下に林道作業員宿舎を見付け、休日又は冬季のせいか判らぬが誰も居ず使わせて貰う事にした。

 時間があるので空身でゴトメキを目指すが倒木と雪で疲れ途中迄で止める。一面のオオシラビソだ。宿舎は真ん中が通路で東端の個室にする。夕食コンロでウドンを作り、早々寝るがシュラフとカバーの間に結露して気持ち悪いが寒くは無かった。

第2日 1/16(日) 快晴  ゴトメキ→トサカ→黒金山→西沢渓谷→新地平
赤飯を煮てレトルトの薩摩汁で朝食、少しガスっていたが直ぐ晴れる。北に国師ヶ岳よりの天狗尾根が西沢に落ちているが、天狗岩の鉄剣がキラキラ光っている。昨日の踏跡を辿り更に進むと一寸の登りでゴトメキ、木が邪魔だが少し先へ出ると南アが良く見えた。中アや白山も遠くに白い。金峰山の五丈岩も大きく見える。この辺一帯樹々は霧氷に覆われている。
 ↓西沢渓谷の氷瀑
西沢渓谷の氷瀑 東へ向かう、悪路だがペンキと赤布に誘導される。トサカは樹林静頂、左折少しで大ダオに到着、原生林中の小草原で気持ち良い所だ。富士見峠ともいうが今日は見えなかった。東に黒金山〜乾徳山の稜線が黒木に覆われて高い。

 樹林の急登しばしで稜線に、夜行で乾徳山より来た男性2人に会う。左直ぐで黒金山頂、82.09.05より2度目、牛首のタルから先も展望が良い。のんびり歩いていると先程の2人組が追い越す。コメツガの大原生林で、ダケカンバもある。アズマシャクナゲが群生しており花時に来たいものだ。

西沢に急降すると軌道敷跡は崩壊とあり、渓谷道に向かう。"5段の釜"の横にある氷瀑は見事でここと"龍神の床"は冬の方が良いかも。円く抉れた穴は"欧穴"といい小石が回転して出来たものというが、こうなる迄にはえらく長い時間が経つ様だ。

 吊橋で林道に、新地平に着くと先着2人組がごくろうさまの声、2人は軌道敷から下りたが危険箇所が一杯あったそうだ。

<コースタイム>第1日:出発4:20→塩山駅6:54→杣口7:30→上の発電所9:10→柳平10:25→白桧平14:40→ゴトメキ途中迄15:30→作業員宿舎16:00  第2日:出発8:00→ゴトメキ8:50→トサカ10:00→大ダオ10:20→黒金山12:00→牛首のタル12:25→軌道跡14:48→吊橋16:00→新地平16:50→帰着20:50
<歩いた距離>第1日:山道5km 車道16km 計21km  第2日:山道15km 車道6km 計21km
<行動時間>第1日 7:30→16:00 歩行7:40 休止:50 計8:30  第2日:8:00→16:50 歩行7:50 休止1:00 計8:50
<掛かった費用>¥3360
<使用地図>昭文社4万 奥秩父2  地理院2.5万 金峰山/雁坂峠/川浦
<地名の異称>ゴトメキ→シゲリノ峰 大ダオ→富士見峠
<参照>甲斐の山山 新ハイキング社 小林経雄氏 p139〜140
追記:今回から、冬用シュラフ、ガスコンロ及び断熱マットを用意。

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