青山白雲  80.07.06箱根 金時山 1212.5m
日曜日 晴後曇 単独          箱根外輪山北部縦走
<コース>新松田駅→関本→最乗寺→明神岳→火打石岳→矢倉沢峠→金時山→足柄峠→駿河小山駅
  金時山
 しっとり落ち着いた関本からの杉並木を行くと、アジサイが白、紫、青と咲いていた。観光客で賑わう寺を奥へ進むとお坊さん達が雑巾掛けをしている。滝音を背に数100段を登り奥の院へ。一息入れて長道中へと出発。

 ヤマホタルブクロ、ウツボグサ、ノアザミ、オオバギボウシ、オオバジャノヒゲ、ナツトウダイ、ミヤコグサ、シモツケ、チダケサシ、ヤマアジサイ、ウツギ、の花々、クマイチゴ、ヤブヘビイチゴの実、ハナイカダ、フタリシズカ、ヤマユリは蕾、ヒメシャラの花が落ちている。アセビの大木多し。

 ギャーギャー沢の方で鳴く煩い鳥はヤブサメか? コマドリ、ウグイス、ホトトギスも、遠くでミンミンが鳴き始めた。

 花盛りのノイバラの繁みを掻き分け縦走路に出ると、少し霞んでいるが最高峰の神山が火口内に良く見える。これより金時山迄外輪山の北部を縦走する。金時山は北側特に急だ。ハコネザサの草原にノイバラやシモツケが沢山咲いている。展望は申し分ないが遠くは靄だ。

 火打石岳は北を捲く。この手前からの明神、明星の形が良く、下方に仙石原が箱庭状だ。この道どこまでもオオバコ、ハルジオン、イタドリ、ドクダミ、オランダミミナグサ等が見られ、種が靴底に付着して運ばれたのだろう。 
  ↓矢倉沢峠より金時山
矢倉沢峠より  向うより凡そ70名位の中年男女ハイカーが繋がって来て、暫し立往生だ。10人位ずつ分けて歩くべきだろう。御迷惑の一言が欲しかった。苅川峠は判らず通過、矢倉沢峠へと下り着く。

 売店でジュースを飲み神山を背に急登だ。手入れの良い茶の子犬を連れた50代位の御夫婦が杖1本丈突いて登るのに追い着く。近付く子犬の頭を撫ぜてやると軽々と飛び歩く。運動は全然してなくてというお二人はバテて50m毎に座り込み、情けない話ですがと笑うので、ゆっくりお登り下さいと励ます。

 急登45分、13:00山頂へ。小屋は2軒ある。ガスが立ち込めて来て売物の富士山も駄目、金時小屋に寄ってみる。金時娘事、小見山妙子さんは、紹介された新ハイキング誌の評判通りの、感じの良いおばさんで、料理中のパーテイーも御馳走を上げたりしている。常陸の宮様が義宮時代に登られ、おばさんと記念写真を撮っている。皇太子様も登られた由。

 小山町発行の「足柄山の金太郎」と云う小冊子と飴を求め下山、北へ急降振り返ると山頂のみガスの中だった。林道を行く、ナツグミ、ニワトコの実。ナツグミを食べてみると、戦前生まれた中国、大連でよく食べたユスラウメにそっくりの味だ。味の記憶も随分長くあるものだと思った。足柄峠は苑地になり展望も良く、マイカー、ハイカーで賑やかだ。一服の後矢倉岳を眺めながら2.5万図にある駿河小山への最短路へ入る。しかし藪、山抜け、川の様な道、で迷い1km、1時間も掛かり二度と懲り懲りだった。

<コースタイム>出発5:55→関本7:15→最乗寺8:10→反射板峰10:20→火打石岳10:50→矢倉沢峠12:15→金時山13:00→足柄峠14:30→駿河小山駅17:00→帰着19:20
<歩いた距離>山道19km  車道10km  計29km
<行動時間>7:15→17:00  歩行8:20 休止1:25  計9:45
<掛かった費用>¥1740
<使用地図>地理院2.5万 山北/関本
<参照>新ハイキングNo.277  明神ヶ岳以東78.10.22/78.12.03
<地名の異称>金時山→猪鼻いのはな岳、公時きんとき山、湯ノ花岳
           寄生火山、箱根外輪山最高峰

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