青山白雲  80.05.11奥多摩
   酉谷  とりたに1718.3m水松あららぎ1699.2m→天祖山1723.2m
日曜日 快晴 単独 前夜発日帰
 雲取迄の予定だったが、夜行では疲れが出て天祖山より下山した。
<コース>東日原→三っドッケ→酉谷山→水松山→天祖山→東日原
  酉谷山
 奥多摩駅よりタクシーで24:00東日原着、直ぐ登り出す。横鈴尾根は3回目なので夜中でも不安は無い、とは言うものの驚いて突然飛び立つヤマドリには肝を冷やす。

 東京都心方面の光に本仁田ほにた山がシルエットになっている。一面の星、石尾根中腹に灯一つ、奥多摩小屋か? 

  眠いのを我慢して歩く。コノハズクが時々遠くで“仏法僧”と鳴く。コマドリも寝惚けたのか一回鳴いた。

 1:50三っドッケ直下の縦走路(水源林巡視路)に出る。飯場が在り中より鼾が聞こえる。上手に立派な小屋を建築中だ。飼っている白犬が寄って来たが通り過ぎると、諦めて哀しそうに鳴いて引き返して行った。

 3:10花戸岩に立つ。三っドッケの上に月が懸かり、風が吹き出した。3:40七跳山の辺りで空が白み始め、やがてジュウイチ、ツツドリ、コマドリ等が囀り出した。酉谷峠より藪を分けて5:00酉谷山頂へ。一応見渡せるが、1〜2mの櫓が欲しかった。朝食にする。

 稜線通しに行って見るが、判らなくなり大事をとって引き返し、巡視路に出る。大木のダケカンバやツガが多い。風は秩父から吹いているので反対側を捲く巡視路は寒くない。エイザンスミレ、ミヤマカンスゲ、フキ、ハシリドコロ、ネコノメソウ、エゾエンゴサクの花々。木々は未だやっと葉芽が膨らみ出した所だ。 
  ↓天祖山より雲取山   天祖山より
 天祖山東面の大きな石灰石採掘場が見えて来た。この辺の山は皆石灰で出来ており、盛んに採掘され、武甲山等は山容も変わる始末だ。水松山へ見当を付け藪を入るが境界標のみ。

 先の梯子坂のタルと思はれる鞍部に水松山の標示、3角点は判らないが3角点病患者では無いので良しとして、疲れたので予定を打ち切り天祖山へと南下する。

 13mmのビニール管で引かれた水場に出たので、ポットとポリタンに詰める。周りにはユキノシタ科のネコノメソウとイワボタンが生えていた。芋の木ドッケや雲取山が見え出した。羊羹と沢の水で一服。芽吹き始めたカラマツ林を行く、フモトスミレが可愛い。マツの苗が鹿の食害らしく立枯れていた。梯子坂のクビレで御供所への道は御遠慮下さいとあった。裏参道だが採掘が迫っているらしい。

 ダケカンバにツガ、シラビソ、モミの大木も混じる見事な原生林だ。9:50天祖山、寂れた小社で小休止。これより立派な表参道を下るようになると直ぐ芝地に出る。太陽電池作動の雨量観測局と無人小屋が在り富士が見えた。探鳥会のグループ其の他数名の登山者に初めて会う。小社や下社を過ぎひたすら急坂を下ると、もうカラマツ始め新緑の只中となる。

 ミツバツツジ、ヤマツツジ花盛りの石灰質の白っぽい林道に出た。並行する日原川の清流が岩を擦る八丁橋〜東日原4kmの林道歩き、伊勢橋袂のトチノキは大木だ。バスは鍾乳洞見物客で満員だった。

<コースタイム>出発21:00→奥多摩駅23:30→東日原24:00→三っドッケ直下2:20→酉谷山5:00〜5:30→水松山8:00→天祖山9:50→八丁橋12:20→東日原13:10→帰着16:40
<歩いた距離>山道26km 車道4km 計30km
<行動時間>24:00→13:10 歩行11:40 休止1:30 計13:10
<掛かった費用>¥3500
<使用地図>昭文社5万 奥多摩   地理院2.5万  雲取山/武蔵日原
<地名の異称>酉谷山→天目山、大黒、黒ドッケ 滝谷の峰→タワ尾根の頭
<参照>東日原〜坊主山は78.10.0879.03.18を参照

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