青山白雲  79.12.02 大菩薩→小金沢連嶺縦走
日曜日 快晴 単独 夜行日帰
<コース>塩山駅(歩)→裂石→丸川峠→大菩薩嶺→大菩薩峠→石丸峠→狼平→ 小金沢山→牛奥の雁ヶ腹摺山→雁ヶ腹摺ヶ原→黒岳→白谷丸→湯の沢峠→桑西くわさい→大月駅

大菩薩〜小金沢連嶺縦走  塩山駅2:23着、登山姿が殆どだ。駅を出ると新聞店が早や忙しく働いている。満月だ、地図を便りに歩き出す。北に尖がって黒々ある山は塩ノ山だろう。流れ星だ、タクシーが追い越した他は人にも遭わず裂石迄11km、2時間を歩く。

 閉まっている茶店、点在する山荘の在る林道を行くと、丸川峠への指導標があり沢に下りる。沢沿い2〜3回迷うがやがて尾根に乗れ、空も白み始めた。富士、南アルプスが望見され、ツピーツピーとシジュウカラが1羽鳴いているのが冬枯れの山々に寂しい。

 シラカバの混じる樹林を急登して、6:50丸川峠着。丸川荘先の草原で軽く食事、寒くて指の感覚が無くなり痛む。いよいよ長い縦走に出発、少し登ると見晴らしの良い小峰があり、富士〜南アをバックにセルフタイマーを押す。

 これよりは2.5万図の様には稜線通しでなく、北面を大きく捲いて行く様になっていた。見事なコメツガの森林帯で下は笹、雪が少しある。北へ下る谷は大黒茂谷と云い、彼方には奥秩父主脈の山波が木の間通しで朝陽に赤く連なっている。

 一のタルを過ぎ8:50標高2056.9mの大菩薩嶺頂上へ、登山者は10人位いた。展望無しだが風が出て来たので休むには良い。
 ↓雷岩より
雷岩より  雷岩へ降りると小笹の草原でガイド等で噂の通り大パノラマだ。富士を正面に手前は日川尾根そして御坂、南アの山巓・・・しかし強い風でじっとして居られず北の木陰に逃げる。

 峠の介山荘では色々お土産を売っている、殆んどの登山者はここよりの往復らしい。静かになった熊沢山は良い山で、風の無い東の草原で少々寝込む。森林と草原が交代で現われるのがこの山域の特徴だ。

 前方に延々と連なる小金沢連嶺の起伏を眺めているとゆっくりも出来ない。予定では大峠〜雁ヶ腹摺山〜金山峠だがとても無理と考え、湯の沢峠下山としたが、それでも急走を要する。

 ↓大菩薩峠より南ア
峠より南ア  あずまやのある草原の石丸峠を過ぎ、天狗棚山を越すと、草原の中に1本の木が立つ狼平だ。次の小頂でお湯を沸かして食事、しかし雪は中々沸騰せず貴重な時間を浪費する。

 ここより東に78.03.26に登った奈良倉山が見え懐かしい。ここからは石丸峠から牛の寝通り経由で行ける。

 12:15小金沢山2014.3m連嶺最高点だ。この辺シャクナゲが素晴らしいとの事だが、成程見た事も無い大木がある。牛奥の雁ヶ腹摺山の展望も優れている。奥多摩僅か木で遮られる外は350°だ。

 ↓大菩薩峠より奥多摩
峠より奥多摩  しかし小金沢コースからはスズタケ、雪、倒木に悩まされ起伏も激しい。雁ヶ腹摺ヶ原からの牛奥の雁・・・(ああ面倒だ、矢鱈雁ヶ腹摺るが昔沢山越えたのだろう、そしてそれを狙って霞網で捕まえたらしい)の眺めは草原に立並ぶシラビソが外国の風景の様だ。

 益々多くなる倒木を跨ぎ14:05黒岳へ、滑る道を湯の沢峠へそして桑西へと下山。林道を5km歩く内トップリと暮れる。沢が遥か下に巨岩を削って鳴る。

 疲れから来る一種の幻覚だろうか、路傍の石が人が蹲ったように見えてギョッとする。桑西でバス間に合うが、時ならぬ下山者に放し飼いの犬達が吼えまくりおっかない。

 ↓狼平
狼平 <コースタイム>出発11:40→塩山駅2:23→裂石4:30→丸川峠6:50→大菩薩嶺8:50→大菩薩峠10:00→石丸峠10:30→小頂11:20〜12:00→小金沢山12:15→牛・雁・山13:00→黒岳14:05→湯の沢峠15:00→桑西17:15→帰着21:45

<歩いた距離>山道18km 車道16km 計34km
<行動時間>歩行12:45 休止2:00
<掛かった費用>¥1910
<使用地図>昭文社4万 大菩薩/小金沢  地理院2.5万  柳沢峠/塩山/大菩薩峠/笹子/大月
<地名の異称>大菩薩嶺→大黒茂の頭 小金沢山→雨沢の頭

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