夜道を13km歩くので、懐中電灯もヘッドランプ式と手提式と2つ使用。小屋の布団を当てにしてシュラフは持たない。夕食の後19:30出発。 22:00初鹿野駅下車、分岐を間違え引き返し、お巡りさんの安全人形にドッキリさせられたりしながらやっと日川林道に入る。 田野?を過ぎると人家も無くなり、竜門峡の旅館が最後となる。
追越した乗用車が停まりどうぞと言う。子連れ夫婦3人で嵯峨塩の実家に帰る所とか。湯の沢峠は何年か前行ったことがあり、小屋はまだ無かったそうだ。枕坂トンネルを抜け六本杉橋で降ろしてもらう。気を付けての言葉にお礼を言い焼山沢林道に入る。 |
24:20無線室のある地点で蒸パンを食べ元気を付ける。林道は峠迄クネクネ続くが沢沿いの直登路に入る、案じていたが整備された良い道で、夜行が多いせいか反射テープの杭が要所にあって助かる。終り近くでは車道並にガードレール迄あり笑ってしまった。
1:00湯の沢峠避難小屋着、大和村で作ったもので扉が無く、マットレスも2枚、ありったけ着ても3時頃冷え込みに目が覚めた。もう薄明るくボチボチ小鳥の声もしだしたので、起きてお湯を飲む。夜中は仏法僧(コノハズク)と不気味にヒューと鳴くトラツグミの声を聞いた。今はホトトギス、ウグイス其の他賑やかだ。寝不足も吹っ飛び爽やかになる。
4:00出発、峠には2張のテントと望遠鏡が空を向いている。小金沢黒岳を北に見上げながら広い草原の稜線を行く。一寸の急登で大蔵高丸になると360°の大展望、甲府盆地は雲海の下だ。テントの主らしき5名の少年達が三脚で写真を撮っている。朝陽が雁ヶ腹摺山辺りに出て、少年達が大騒ぎして撮りまくる。私も1枚撮り、カッコウの鳴く中で朝食にする。
↓米背負いのタル辺りの樹相
これより草原を行くが点在する樹々、岩の辺り庭園状だ。シラカバ、ダケカンバが多い。タラノキ、タカノツメ、ノグルミなども見る。花はアマドコロ、チゴユリ、ヤブデマリ。全山オオバギボウシが多い、花時に又来たい。
破魔射場丸は三角点より南に少し下がった所が展望地だ。天下石辺も良い。 米背負のタルはハウチワカエデ、ウリカエデの大木が多い。大谷ヶ丸展望なし。此れよりカラマツ林でコウモリソウ、サンカヨウ、ヤグルマソウが一杯、エンレイソウ、ユキザサ、ルイヨウボタンの目立たぬ花々。マイズルソウ破魔射場以北にもあったが此処では咲いていた。 |
↓滝子山より三っ峠東稜、手前本社ヶ丸
壊れ掛けた造林小屋の先が小祠のある鎮西ヶ池で、径1mの小池3っを中心の湿地で、クリンソウが数株咲いているのが珍しい。ミツバツツジ、ヤマツツジの大木が咲き競い、他にバッコヤナギ(ヤマネコヤナギ)シロスミレの花。 直ぐで8:50滝子山々頂へ。歩いて来た稜線が一望だ。南正面は鶴ヶ鳥屋山〜本社ヶ丸が同じ高さにある。滝子山は三っ丸とも言われ3っのピークからなるが、展望の良いのは1610mで三角点は東に下がり1590.3mだ。 |
これより下山、ブナ、ミズナラ林にコゴメウツギ、クロモジ、そしてベニバナツクバネウツギの花々。尾根と別れ北へジグザグの急降、沢に出る。ラショウモンカズラ、フタリシズカの花、5花穂を付けた5人静^/^もあった。ヤブサメがジージーと煩い。林道に出て南下、国道辺りから振り返る滝子山の堂々とした山容は、とても1600m余の低山とは思えない。
<コースタイム>
第1日:出発19:30→初鹿野駅22:00→無線室24:20→湯の沢小屋1:00 第2日:出発4:00→大蔵高丸4:40〜5:20→破魔射場丸6:10→米背負のタル7:10→大谷ヶ丸7:30→滝子山8:50→初狩駅12:10→帰着15:40
<歩いた距離>第1日:山道2km 車道10km 計12km 第2日:山道12km 車道2km 計14km
<掛かった費用>¥1680
<使用地図>昭文社4万 大菩薩 地理院2.5万 大菩薩峠/笹子/大月
<地名の異称>湯の沢峠→大ダル 滝子山→三っ丸、三っ森
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