関本迄は前回と同じ、バスは間があるので歩く。仁王門から杉並木になり気持ちが良い。セキヤノアキチョウジが鮮やかな青で群生している。2.5km歩き昼猶薄暗い山門に着くと、バスが追い着いて来た。広い境内は掃除も行き届き、立派な堂宇が沢山建ち並び樹と水に囲まれた大きな寺だ。 　バスから参詣の人々が降りて来る。本堂でお賽銭を上げ今日の無事を祈る。一般登山コースは入口近く迄戻ってらしいが、地図にある奥の院よりの道を行こうと思った。掃除中のお坊さんに聞くと300有余段ある奥の院への道を詳しく教えて下さり、そこには外人の方が居ますから、先の道に就いてはその方にお聞き下さいとの事。 　鉄下駄が大小色々置いてある。どれもビクともしない重さだ。石段を急登すると奥の院では若者3人が御神籤を引いていた。外人は見当たらず山道へと入る。 　高圧鉄塔でカヤトの藪を突っ切ると、道らしくなったが荒れている。地図では尾根通しだが左右に捲く所もある。大山が見えたが後は樹林の中を行く。道が定かでなく尾根を見失なわないようにする。緩い登り3km最後500mは溝状で方々に枝分かれするので気が抜けない。ノイバラの繁みの中を標高1000mの明るい外輪山の稜線に飛び出した。振り返えると指導標も無く、今来た道は全く判らない。

　北の電波反射板のある1150m峰は展望素晴らしく、丹沢全山が一望だ、三国山稜の彼方に御正体山が覗き、西方には富士が頂上に少し雪を載せて高く、右に御坂山塊、左に愛鷹山を従えている・・・あと箱根の山と小田原市と海。奥多摩方面では雲取山が微かに見えた。
　　　↓1150m峰より金時山と外輪山西部、左奥は愛鷹あしたか山。

　明星ケ岳はカヤトで展望無し、祠あり。この先樹林に入る。ナデシコ、タムラソウの花、サルトリイバラは美しい赤実。塔の峰も展望には恵まれない。その先小田原の見下ろせる良い広場があり小休止。阿弥陀寺は鄙びた小さいものだが大分人で賑わっている。人家の小道より錢洗い弁天が構内にある塔の沢駅のホームに上がり車内でキップを買う。

＜歩いた距離＞山道15km 車道3km 計18km
＜行動時間＞出発5:55→関本7:20→最乗寺8:00→奥の院8:20→反射板峰10:00〜10:20→明神ケ岳10:30→明星ケ岳12:00→塔の峰1:40→塔の沢駅2:30→帰着5:10
＜掛かった費用＞￥940
＜使用地図＞地理院2.5万　関本/箱根
＜地名の異称＞明星ヶ岳→大文字山