奥多摩と大菩薩の間に在り、峰続きとしては大菩薩に入れるべきだろう、不遇の山に出掛けた。バス便が悪く藪山でもあり時間を取られ、帰ったのは9:00になり、出発の時、時計バンドが壊れポケットに入れて出たので、入道丸の事もあり妻は心配したらしい。景色は大菩薩方面を始め山頂以外でも展望雄大で好いコースだった。
上野原駅で降りると、駅前広場は狭く、5系統の始発バスが何遍も切り返して発車順に並ぶ。広場も狭ければ町からも遠い。昔中央線の前身である"甲武鉄道"が出来る時、反対運動で町の外れにされたとか。発展して其れで丁度良い場合と、ここの様に不便な儘の所とある。
9:15飯尾下車。車道を避けショートカットの山道を取る。大羽根峠手前に掛ると、肥った50才位のおばさんが畑で採ったらしい作物の籠を背負ってハアハア登っている。声を掛けながら追い越すと、「何処まで行くだ?」と言うので「倉骨の方です」と返事。「そんなら峠は直ぐそこだから倉骨は右へ降るだ」と教えてくれる。 残雪5〜10cm、杉林の中に椎茸のほだ木が所狭しと積んである。車道に戻り約1km歩いて倉骨に。奈良倉山の入口が判らない。そこに停まっていたミキサー車の運転手に聞くと、鶴峠からの方が結局早いとの事でそうする。
10:20鶴峠着。右は奥多摩の三頭山への登り口だ、私は左へ。少し登ると鹿倉山が北に望まれるカラマツ林に出た。此の辺だけ立ってられない位の強風が吹いている。雪の上に猟師と犬の足跡が向こうより今日一日中付いていた。雪は20〜30cmになる所もある。倒木のある十文字峠に出る。此処より右カラマツ林の中を直登、11:30奈良倉山々頂へ。 |
小広い山頂には三角点に測量旗が立てられていた。富士〜大菩薩の山波が・・・南に少し下ると林道に出て、180°の展望だった。ぽかぽか陽気のここで昼食にする。地図上道は此の先北西の松姫峠に出て、その先"牛の寝通"の尾根により大菩薩に繋がっている。
12:15出発。南下の道は佐野峠迄順調、伐採で左右交代で眺めも良い。しかしその先小佐野峠迄は西側山腹を行く長い道だが、上からボサが被さりくたびれる。その先は更に悪く、ボサとマツの藪を踏みしだいて行くようになる。少し良くなって来ると今度は急登、急降の連続だ。昼食の赤飯が生煮えだったせいか腹痛もしだす。振り返えると奈良倉山が遥かに遠く御椀型に望見された。
岩稜地ではヒメイワカガミの紅葉が見られた。カラスザンショウの大木もある。4:00尾名手峠、予定の麻生山は諦めここより下山にする。指導標があり、左腰掛、右長尾々根経由浅間(注)とある。バス便の都合から右へ取る。道は色々に別かれるがテープ等を参考にして何とか里に出られ、居合わせた子供にバス停を聞き、駒宮橋で葛野川を渡る。腹痛は風呂に入ったら治った。
<歩いた距離>山道12km 車道5km 計17km
<行動時間>飯尾9:15→鶴峠10:20→十文字峠11:00→奈良倉山11:30〜12:15→佐野峠1:00→小佐野峠1:50→尾名手峠4:00→富岡5:30→帰着9:00
<掛かった費用>¥1650
<使用地図>地理院2.5万 七保/猪丸/大月
<地名の異称>奈良倉山→お坊山 小佐野峠→西原峠
(注)地図によっては、楢原尾根、又一本南の尾根を長尾根となっている。
(追記)08.11.14東京新聞によると、松姫峠にはバスが通っているとのことだ。
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