青山白雲  76.09.26丹沢 三峰山 934.6m
日曜日 曇後晴 単独
<コース>本厚木駅→煤ケ谷すすがや→不動尻→三峰山→煤ケ谷→本厚木駅

三峰山  日中も大分涼しくなって来た。AM6:15出発。今迄で一番早く家を出たが、電車は結構一杯で、網棚には置く隙も無い。その人々が殆ど登山者、ゴルファー、釣師である事が服装と荷物で分かる。普段の通勤や行楽の雰囲気とまるで違っていた。皆早く出てるんだなあと、自分を棚に上げて感心する。

 本厚木からのバスを釣の家族と一緒に煤ケ谷で下車。谷太郎川に沿って林道を行く。時々釣や川遊びらしい車が追い越して行く。今年は天候不順のせいか、山の植物も大分ウドンコ病に罹っている。カメラはバカチョンだが、オートアップ付きを初使用。ツリフネソウ、ホトトギス等を撮ったが、あまり満足のいくものではなかった。大蝦蟇がまや直径2cm、長さ20cm位のミミズを見る。ミミズは小沢の中で涼ん?でいた。

 
 ↓谷太郎川 谷太郎川
 谷太郎橋を渡ると、林道は終点で"神奈川県青少年遊歩道"と書かれ"ここより熊出没。注意!"とある。この辺の河原はとても好もしい雰囲気だ。"不動尻県少年キャンプ場"に着いた。ここからは通行止めになっていた。山頂で会った人の話では、キャンプ場の残飯を漁りにくるらしい。整備された立派なキャンプ場で、大きなバンガローも幾つかあり、少年達が毛布等を片付けていた。

 大山、三峰山の分岐。大山の賑わいに比べ、こちらはあまり歩かれないらしい。要所要所、階段や桟道になっているが、一箇所崩落を起こしており、おそるおそる上方を迂回する。既に先を行く足跡があり、近いらしいが全く見えない山頂方向から、ヤーホーホーと短く二回声がした。鹿の糞が見られ、何時の間にか遠ざかった水音、代わって山鳩が鳴いている。今の声は鹿だったのか。

 三峰山は其の名の通り遠くで眺めると、三峰よりなるらしい。いよいよ山頂らしいと思った時、ヤーホー、今度ははっきりと人間の声だ。パツと開けた4.5畳位の山頂に出た。低木や叢林に囲まれ西に大山反対方向は相模平野。今日は雲が多く展望はあまり良くない。そして声の主である、先着登山者がいた。足音がするので熊かと思い声を掛けたという。仔熊には遭ったがと言いながらパンを食べ始める。私も握り飯にするが、握りが下手でボロボロで弱る。横浜の人で新松田から主脈に登る積りが、時間的に間に合わず変更、広沢寺から来たとの事。お先にと腰を上げたので写真を撮って貰う。

 正午出発。これからは幾つかコブがあるが、やっと歩きやすくなる。ウスユキソウ、ツリバナ、そしてセンブリの2年草があった。背丈の倍位のススキ原を行くと、柵に突き当たる。私有地と思い道を探すが無い。これから引き返えすのかと慌てる。二つある戸の一つをよく見ると、鹿や猪の害を防ぐためで戸は又閉めてとあった。もう一つの戸は反対側に書いてあった。後にこの鹿除柵は杉等の食害防止のためで丹沢名物と知る。この先も4っ位あったか。

 此れより直線の下りなのに、道の中央が抉れ歩きにくい。物見峠分岐を経て寺家谷戸集落に出た。ヒガンバナが真っ盛り。田の畦、土堤が埋まっていた。狐の松明たいまつと言うのも頷ける。正住寺にも門脇にヒガンバナが・・・・巨大都市圏のすぐ傍に、こんなにも豊かな自然があるのに訪れる人の少ない事。それで良しとも言えるが。

<歩いた距離>山道12km
<掛かった費用>¥660
<使用地図>昭文社4万 丹沢   地理院2.5万 大山/厚木

前へ   上へ   次へ  目次へ   青山白雲   リンクへ