ラジオ・シャック

50ミリ・ミニオシロスコープ(自作)の改造記録

(画像をクリックすると拡大して見ることができます。)

ミニオシロの改造を始めました。といっても既に半年経つのですが,電源トランスを積むようにしたために苦難の道が始まりました。(2006年1月現在)
現在はこの状態です。青いシャーシは0.8tの鋼板です。後部のトランス搭載部とCRTカバーは0.5tのボンデ鋼板です。トランスの上にカバーを被せネジで共締めし,その上にCRTを実装します。(最初の改造ではこれらをすべてアルミで作りましたが,予想に違わず難儀をすることになりました。)CRTのスポットは無入力のとき,管面で約2mm水平に振れています。筒状のCRTカバーで覆うと約1.5mmになります。
スポットの振れは垂直,水平の出力をすべて外しても直りません。また,CRTをその場で回転されても振れの向きは水平のままです。さらに,電源を切った直後にスポットの振れも消えます。このことから,水平出力に混入したハムではなく,電源トランスからの漏洩磁束ではないかと考えました。
CRT周辺では磁束が上下方向に流れているものと思います。そこで,CRTの前面を天井に向けてみるとスポットの振れが小さくなることがわかりました。
今後の計画は次のとおり...
  (1) トランスの向きを90度回転させ,漏洩磁束の向きを変える。
  (2) トランス搭載部のシャーシ,カバーを0.8tの鋼板で作り直し,側面に隙間のないようにネジ止めをする。
この方針にすると,トランス搭載部の寸法を変えなければならず,必然的に前部のシャーシも含めてすべて作り直すことになりました。これで4回目の作り直しになります。

もう少し暖かくなったら,秋葉原のエスエス無線に行って必要な部材を買ってこようと思います。


2月末に改造用の鋼板などを買ってきました。これから,また改造作業の開始です。

今回の改造のために作製したシャーシとACセクションの板金です。これから,これらを折り曲げます。0.8tの鋼板なので,シャーシパンチやハンドニブラでに作業はきついです。手にマメが出来そうになります。特にACセクションは箱型にするので,HOZANの板金折り曲げ機だけでは不可能です。今回はそのために特別な工具として手作りのVブロックとタガネを用意しました。Vブロックは作業中に衝撃に耐え切れず壊れました。
後側のパネルもトランスの実装方向が変わるために大きな角穴を開けました。
 
結局,このような姿になりました。(2006年3月)
トランス実装の様子 ACセクションの構造 シャーシ内部のACセクション シャーシ内部の回路配線
 
パネルを仕上げて,ケースを被せて出来上がりです。チルトスタンドは津田さんからいただいたジャンク(TVテスタ)からの流用です。ついでにスケールイルミネーションを追加してみました。6Vのムギ球を使い,可変抵抗器で調節します。
完成したミニオシロ パネルの様子 試運転中 試験中の観測波形

今回の改造で漏洩磁束の問題は完璧とは言えないまでもかなり改善しました。ただし,サイラトロンのノコギリ波はあまりよくありません。特に低周波域では右側が詰まって見え,高周波域では安定して発振しません。次の課題はこのスウィープ直線性の改善です。

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