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NT系列OSでドメインの登録しているクライアントの場合、中継ノードが故障してドメインにログオンできなかった場合、以下の手順によって「緊急避難」としてワークグループ(ピアツーピア接続)に変更することが出来ます。
故障した中継ノードがセンターHUB01以外のHUBなら応急処置でバイパス可能です。センターHUB01には校舎間接続用光コンバータが組み込まれている場合が多いので、次の小技は使用できません。
学校内にある「重要でないポータブルHUB」を拝借して故障したHUBの代わりに接続する、ことで通信は回復します。校内LANのHUBにはスイムマネージャ管理用にそれぞれIPアドレスがふられていますが、通信を中継するだけならどんなスイッチングHUBでも同じです。いざとなったら近くの電気量販店で5〜8ポートの廉価版HUBを買ってきてもOKです。
上流ノード(=棟のセンターHUBからの配線)をHUBのアップリンク側に差し、各部屋へのケーブルをその他のポートに差し込みます。廉価版HUBの場合どこに何を差しても実はそんな問題じゃないのですが、後で元のHUBに回復させる時に分かりやすいと思います。各ケーブルにシールを貼っておくとなお良し。
本来は、ファイルサーバから必要なファイルをコピーし、各職員がスタンドアローン環境(=後述の「このコンピュータにログオン」で作業可能)で仕事を行うべきですが、実際にはファイルの配布などで膨大な手間が発生するので、臨時の共有ファイルを設定する必要があります。
以下の方法を実行すると、使用する各クライアントのネットワーク設定を全て変更する(かつノードの修復後にまた元の設定に戻す)必要があります。上記の方法とどちらが面倒かよく考えて判断して下さい。
【概略】クライアントPCをNTドメインからワークグループに変更し、ピアツーピアで共有フォルダにアクセスします。
共通の作業:まず共有フォルダを置くクライアントを決めて、サーバからコピーしてきたファイルを保存し、「フォルダの共有」をします。これで全ての端末から閲覧可能なフォルダになります。【重要な情報】「全ての端末」から閲覧可能なので、校内LANで接続可能な全ての端末から丸見えになります。生徒が閲覧する可能性がある場合、フォルダにパスワードをかけたり、ルータを設置するなどしてファイルの保守が必要です。
各クライアントPCの設定1.Win98系列の場合、マイネットワークのプロパティで「Microsoftネットワーククライアント」のプロパティを開き、「NTドメインにログオン」のチェックを外します。これで終了です。
各クライアントPCの設定2.WinNT系列の場合、マイコンピュータのプロパティで「ネットワークID」タブの「プロパティ」ボタンをクリックし、ドメインからワークグループにメンバの変更をして下さい。
ショートカットの作成:共有フォルダへのショートカットを作成します。様々な手順が考えられますが一例を挙げます。共有フォルダを保存しているクライアントPCのIPアドレスが例えば10.1.1.1である場合、まずインターネットエクスプローラーを開きアドレスバーに「\\10.1.1.1」と入力します。すると共有されているファイルの一覧が表示されるので共有フォルダの名前をダブルクリックして開きます。するとアドレスバーには共有フォルダのパス「\\10.1.1.1\共有フォルダの名前」が表示されることになるのでそれをコピーします。ついで、デスクトップ上で右クリックメニューから「新規作成/ショートカット」を選択し「\\10.1.1.1\共有フォルダの名前」を貼り付けてOKすれば、ショートカットが作成できます。
1.情報漏洩にはくれぐれもご注意下さい。この手だてではルータより内側の全てのクライアントから共有フォルダが閲覧可能です。あくまでも応急処置として利用してください。
2.ワークグループ名はなんでもかまいません。あり得ない設定ですが、全てのクライアントが違うワークグループ名にしても共有フォルダ自体は閲覧可能です。ワークグループとは「マイネットワーク上にグループごとにコンピュータを表示する」だけの機能で、そもそも接続制限など全く持ち合わせていません。(=ですから情報は漏洩します。)
3.詳しい説明は省きますが(原理:ピアツーピア接続のワークグループはブロードキャストという全端末への接続確認を行いマイネットワーク上にネットワーク接続状況を表示します。ブロードキャストがいつ行われるかはコンピュータが決めるのでこちらで操作できません。コンピュータの電源を入れたまま1日ほったらかしにしておけばネットワーク上の全てのワークグループと各端末が表示されるでしょう。)共有設定直後に「マイネットワーク上に共有フォルダが表示されない」からといって「接続できない」訳でもありませんし「次の瞬間に共有フォルダがマイネットワーク上に晒されない」訳でもありません。
4.情報保護のための現実レベルでの対処法としては、次の2点のいずれかになると思います。(1)インターネット接続を我慢して職員室の校内LANコネクタには接続しない「閉じたLAN」にする。(2)お金を出して廉価版ルータを購入する。ただしこの方法実はインターネット接続のためのネットワーク設定に少々難ありです。ルータの廉価版を買ってきてその場でローカルルータをでっち上げられる方ならおわかりになると思いますが、内側アドレスと外側アドレスの設定上の問題です。出来ないことはありませんが各クライアントの設定変更が非常に面倒くさいです。(3)の共有フォルダにパスワード設定は全くすすめません。短期的ならまだしも、パスワードなどすぐ破れるツールがゴロゴロしてます。