●契約後に後悔しない為の生命保険講座
生命保険を契約してから、「こんな内容とは知らなかった」と言われる方が多いのにびっくりします。
最悪なケースでは、満期になってから、「こんなはずでは」という事もあります。
何百万円も損をしない為に、「保険の内容・保険の入り方」を、私たちはもっと良く勉強しなければなりません。
●生命保険の基本は、3種類です。
たったの3種類しかないのです。
それは、1.死亡保険 2.生存保険 3.生死混合保険 です。
1.死亡保険
・被保険者が死亡又は高度障害の場合に保険金が支払われる。
死亡保険のうち、保険期間が定まっているものを「定期保険」という。
保険期間が被保険者の一生涯にわたっているものを「終身保険」という。
「定期保険特約付終身保険」などもあります。
2.生存保険
・契約してから一定期間が満了するまで、被保険者が生存していた場合にのみ
保険金が支払われる。
「個人年金保険」や「「貯蓄保険」、「こども保険」などがあります。
3. 生死混合保険
・「死亡保険」と「生存保険」を組合わせた保険で、必ず満期があります。
保険期間の途中で被保険者が死亡すれば”死亡保険金”が受取れ
被保険者が無事に満期を迎えた場合には、満期保険金額が受取れます。
「養老保険」、「定期保険特約付養老保険」などがあります。
以上の基本型のほかに、「災害・疾病」などの保険事故に対して
「入院給付金・手術給付金」が支払われる「各種特約」や「医療保険」
があります。
この様に、基本はシンプルな保障目的を持った保険です。
しかし、実際に販売されている保険は、目的の違う保険を「抱き合わせ」て
保険商品化しているため、目的がボヤケてしまっています。
結果的に、不必要なものも中に入っている場合もあるかも知れません。
この様な場合、保険料が無駄になってしまいます。この様な無駄は、
出来るだけ省かなければいけません。
●保険料の無駄を省く為の方策
1. 保険に加入する時に、目的をはっきりさせること。
・保険の基本3型をよく見て、目的に合致した保険を選択することです。
この基本3型で目的が達せられないことはありません。
2.自分で保険内容を良く調べる
・ほとんどの方が、保険の営業員の言うままにしています。
・貴重な自分の「生命保険財産」に関することです。人任せではダメです。
・保険営業員の言葉以外に、自分で判断できる情報をしっかり持ちましょう。
3.FP等の第3者に相談する。
・特定の保険会社に属していないFPに相談すること。
・タダで得られる情報ほどロクなものはありません。少しばかりのお金で
大きな安心が得られます。
●目的別保険一覧
保険の種類 |
保険の目的 |
特 徴 |
終身保険
(貯蓄性高い)
|
家族の生活保障 |
生涯の死亡保障・貯蓄性も高く年金への移行もできる。 |
相続対策 |
相続させたい金額を確実にわたせる |
相続税対策 |
相続税納付資金準備に最適 |
企業の維持対策 |
運転資金他 |
役員退職金対策 |
役員の退職準備資金 |
死亡保障を兼ねた貯蓄 |
死亡保障を得ながら貯蓄も出来る |
養老保険(現在は予定利率が低い為不利)
|
満期保険金の目的使用 |
計画的資金の用意 |
家族への計画的贈与対策 |
計画的贈与資金準備 |
定期保険
|
期間限定の死亡保障 |
期間限定の死亡保障に威力 |
超長期の死亡保障 |
法人の保障にも、終身保険より保険料が安い |
住宅ローン等の債務 |
年々減少する保障に最適 |
生存保険 |
教育資金 |
多くの会社のこども保険は元本割れに注意 |
個人年金保険 |
契約の仕方に注意が必要 |
医療保険 |
病気・ケガの入院対策 |
入院費用の保障、所得補償的な保険 |
●更新型・終身払の保険契約について
(1)更新型の保険の内容
・10年間だけ保険契約する場合を除き、更新型の保険は非常に損です。
今年 毎月3万円の保険料が、更新後は、毎月4.5万円になり、次の更新時は、
6.8万円になるような保険で、高年齢の更新になる程金額が高くなります。
支払い終了まで保険料が変わらないタイプの「全期型」に加入しましょう。
(2)終身払保険の内容
・終身払保険は、終身に保険料を支払い続ける契約で、毎月の保険料が
少ない金額になっています。
・少ない保険料だから、安いと勘違いしている方が多い。死亡するまで支払い
続けるのはつらいし、金額もとても高い保険料になってしまいます。
・出来るだけ60歳払済・65歳払済の短期払い保険に加入がお得です。
●その他のお得情報一覧
(1)生命共済の「こども型」は、0歳~18歳までの保障期間で、掛金が1000円です。
入院1日~360日まで5000円で、病気死亡で200万円の死亡保険金付です。
18歳までの期間限定という前提では、非常にお得な保障となっています。
(2)会社の団体保険に入っている場合の注意点
確かに、グループ保険とか団体保険は、その会社に勤めている間は安いです。
しかし、中途退職とか定年退職すれば、保障は終了となります。
問題は、保障がなくなった場合の次の保険に加入する時に、健康状態とか
年齢も高くなっていたりして、思った保険に加入出来ない場合があります。
この保険だけに頼っては非常に危険です。
(3)いつから死亡保障を考えればいいか
年齢が1歳でも若いときに、ベースとなる「死亡保障」を確保すること。
健康状態に何の不安もない時がベスト。
この目的に合った保険が、「終身保険」であり、「100歳定期保険」です。
この保険を、60歳払済の終身保障で単体で契約することです。
(4)最適の医療保険とは
①医療保障が一生続くもの。
②保険料支払いが、60歳、65歳で終了するもの。
③医療保険単体で契約すること。
④出来るだけ早い段階で加入すること。
(5)個人年金保険のお得な入り方
年金保険は、被保険者が死亡すると年金受給が終わってしまう場合があります。
従って、契約の仕方で、「契約者・被保険者・受取人」を全て「妻」とすること。
夫が被保険者として加入するより、長生きする可能性の高い妻が被保険者の
方が、年金を長く受取れます。
但し、契約者=保険料支払い者ですので、収入がない主婦の場合は、
年間110万円(月額9万円位)以内の保険料に抑える必要があります。
通常の家計でやりくり出来る範囲の保険料であれば、問題はありません。
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