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焼き物エッセイ




 「唐辛子の会」という韓国が大好きな人たちの集まりに参加して、毎年のように韓国の旅へ同行するようになりました。日本の焼き物のルーツの一つは間違いも無く韓国にあり、行く度に驚きと感動があり、いつも心を新たにして帰ってきます。
 このページは「唐辛子の会」が発行する小冊子「韓国の旅から」に掲載された私の拙文を中心に焼き物に関するエッセイのページになります。

    작은 고추회(唐辛子の会)憲章

1 韓国 風土 文化를 한없이 사랑할 것
  (限りなく韓国の風土と文化を愛すること)
2 日韓両国 親善 交流를 위해 노력할 것
  (日韓両国の親善と交流に努力すること)
3 항상 旺盛한 탐구심을 갖고 있을것
  (常にやじうま根性旺盛なること)
4 풍부한 個性 協調精神을 중시할 것
  (個性豊かにかつ強調の精神を重んじること)
5 飲食에 대해서는 철저하게 집념을 불태울것
  (飲食に徹底的にこだわること)



    目次
2008年 吉田明先生のご逝去を悼む

2000年 9日間の初体験
2001年 2年目の訪韓
2002年 テーハンミングッ(大韓民国)チャチャ、チャチャ、チャ
2003年 垣間見た韓国文化・忠清南道の甕器窯
2004年 蔚山の甕器窯と廣州官窯
2005年 鶏龍山と廣州の陶窯址
2006年 「オメェー」の旅
2007年 甕器は文化
2008年 青松にもあった甕器窯
2009年 十年目のひとり言
2010年 蔚山世界甕器文化エキスポ
2011年 再訪の地 海の向こうのクニに思う


 昨年(2008年)12月に私の陶芸の師であり、人生の師でもある吉田明先生が亡くなられました。このエッセイのページは先生への追悼文から始め、私の焼き物への原点をしっかりと心に刻みたいと思います。



       吉田明先生のご逝去を悼む

近藤宏克     

 12月5日(金)、午後10時過ぎ、上野善弘さんから電話が入った。「吉田夫人から『吉田が今、息を引き取りました。また電話します』と言っているらしい留守番電話が入っているのだが、確認してくれないか」ということで、上野さんも半信半疑の様子でした。工房に確認の電話を入れると、留守番のお弟子さんの話で、4、5日前から体調を崩していて、夕方病院に行ったが、急を要する状態なので、すぐ専門病院に移されたが、間に合わず、心筋梗塞で逝去されたということでした。呆然とし、言葉もありませんでした。
 つい1週間ほど前、立川の市川さんがお友達と伊豆の南大室窯に来窯されて、型にはまらず、自由奔放な吉田先生の人柄について話題にしたばかりでした。また、その日、初めて窯を訪れたお客さんが、窯場に置いてあった七輪陶芸の道具を見て、「これ、吉田明さんの考案したものでしょ」と言われ、今思い起こせば、この数日、吉田先生の話題でもちきりの日々だったのが不思議に思えてなりません。

 思えば28年前の昭和55年(1980年)、陶芸家を志した私は、当時、八王子の美山にあった先生の許に弟子入りし、工房での修業が始まりました。陶芸の「と」の字も知らない私に、一から陶芸の手ほどきをして下さいました。そして、六年間、物を創り出すたいへんさを身をもって叩き込まれました。  先生の許からは多くの陶芸家が巣立ちました。私も陶芸家の端くれとしてやきものを創り出す道を進んでこられたのも先生のおかげです。
 先生のトレードマークは、ポニーテールの髪に髭、ニッカボッカのズボンにチョッキ、地下足袋で、ちょい悪おやじのおしゃれな一面がありました。また、重機を器用に使いこなし、パワーシヤベルで窯造りから工房までの道普請も一人で仕上げてしまう職人でもありました。
 最近は酒量も少し落ちたようでしたが、先生の、やきもの・歴史・考古学・あらゆるものをとことんまで調べ上げ、突き詰めてゆく姿勢は変わりませんでした。陶芸家であり、学者であり、教育者であったと思います。  地元の土を調べ、日本全国を巡ってそれぞれの土地の土の特性を掴み、朝鮮半島まで足を伸ばし、国内外の古陶を調べ、焼き物の原点とも言うべき縄文土器にまで気魄をもって迫り、人間と土との関わり合いを追及してゆく先生の生き方はなかなか真似することはできませんが、少しでも先生の域に近づきたいと、気持ちを新たにしています。

 昨年(07年)、青梅から新潟県十日町に窯を移され、数年前から取り組んでこられた妻有焼の創生に全力を傾注されました。スタートしたばかりの妻有焼は未来に向かって前進しようとしている矢先に先生を失って困惑していることと思いますが先生によって道は敷かれました。ぜひ世界に向かって大きく羽ばたいていただきたいと思います。
 早く、妻有焼の窯に伺おうと思いつつ月日が経ってしまい、初めて新しい工房にお訪ねするのがこんな悲しい永遠のお別れの時になってしまい、誠に残念でなりません。
 先生との出会いと長年にわたるご指導を抜きに私の人生を考えることはできません。ここに改めて心から感謝いたします。「陶酔明焔信士」 先生のご冥福を心からお祈りいたします。

合掌     



 吉田明先生のホームページです。
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