『ブラック・ラグーン(BLACK LAGOON)』双子編を何の因果か突然読む事になった。


*後半は真っ当な感想だと思います。前半文章はアレだけど。

『ブラック・ラグーン(BLACK LAGOON)』双子編はネットで噂は聞いていた。でもアニメはもう終わっていたし、小学館のガンアクションというジャンルは私の守備範疇外だったので1年半くらい噂だけしか知らなかった。そして読む気もなかったんだが何故か今手元にはブララグ双子編の原作を一昨日新刊書店で買ってきた奴がある。

きっかけは同人誌だった。ブララグはネット人気の割には同人誌は殆ど無いが、たまたまブララグ双子の同人誌を全く別のジャンルのスペースで見つけたのだ。普段ならわざわざ噂でしか知らない漫画の同人は手に取らないが、その時は双子や姉弟関係についてのネタで煮詰まっていたのだ。

この前の夏コミの時はちょうどFE聖魔という双子の王子王女がロード(軍指揮官)の戦争SRPGをやっていて、ロード2人のクラスチェンジのタイミングをあれこれ考えていた時期だった。もうFEのリメイク新作が出ていたので早くクリアしたくてうずうずしていたんだよね。

それ以外にもボーカロイドの鏡音リンレンを見て、本館で扱っているジャンルの脇役の金髪姉弟(双子ではない)で何か鏡像めいた話は書けないかとか何か色々と煮詰まっていた。

その時ある全く別のWJ系漫画のFCサークルで、そこのスペースとは別ジャンルの漫画を見つけたのだ。

アンソロ形式の合同誌でルーマニア人の幼い男女双子で、完全に精神がぶっ壊れている殺し屋の同人誌だった。

漫画自体はブラック・ラグーン(BLACK LAGOON)というアニメ化もしている小学館の青年誌のガンアクションで人気もあるのだが、この名前すらない双子は1エピソードだけの登場人物(そのエピソード中に2人とも死ぬ)でネット人気はあるのだが如何せん同人誌や同人サイトはさっぱりでという感じらしい。

という事は夏コミから帰ってきてからネットで調べて知った。どうでも良いけど本名不明。ヘンゼル・グレーテルは変態御用達(チャイルド・キッズポルノやスナッフ・ムービー)ビデオに出演させられた時の役名って、変態御用達ビデオを作った奴やそれを見る奴はやっぱりセンス悪いな。ヘンゼルとグレーテルはないだろう。

と言う事でかなりの当たりの同人誌を拾ったので、早速煮詰まっていた本館ジャンルの脇役の金髪姉弟ネタに使った次第です。
 もちろん同人サイトであっても丸パクリはいけない(それ以前に設定がまるっきり違うからそのまま流用は出来ない)からこのルーマニア人以外にも色々混ぜましたが、壊れた部分のセリフはモロにブララグです。

いつも優等生常識人ばかり書いているせいか、壊れている種類の人間というのはどうにも書くのが苦手だ。だから世界の仕組み云々のセリフはかなり参考になりました。

それに本館で扱っているジャンルの脇役の金髪姉弟(双子ではない)を話のメインには据えてはいたが、姉弟には実は生きていてまともな精神を持っているもう1人の弟がいて、その彼の証言という傍観者視点で進めたので何とか書けたな。
 少し変な人達の話を書くときは、常識的な感覚を持つ傍観者視点にして、変な人たちの描写は最小限に抑えるのが私流のテクニック(逃げ)

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ここからブララグ双子編の感想本編。

「お前はあの一切救いの無いブララグ双子編を読んでも何も動じないのか!」と突っ込まれそうですが、現実なら勿論別ですが、フィクションだと人殺しが日常になる戦争SRPGをやっている時は感覚が麻痺るから……。戦争SRPGをやっていないときは動じまくったと思う。

ブララグ双子編はメインキャラ達の反応が良かったな。決して同情するわけではなく(双子側にもメインキャラ側にもそんな資格はない事は解りきっていた感じ)、かと言って完全に見捨てているわけでもない大人達の反応が好きだ。

唯一ロックが可哀想だと反応していたが、あれもまだ3巻段階だったし、ロックらしい良い反応だったと思う。

それに私だってブララグの双子を読んで動じるところはある。あの双子はフリーの殺し屋なのだろうか(原作の舞台はタイだしシチリアの変態共からは逃げられたのだろうか)

一体殺し屋家業は何ヶ月くらい(さすがに年単位ではないと思う。よくて1年2年か)続けていたのだろうか。あの可愛いお洋服はお仕事の報酬から買った自前の品なのだろうか。

海は見た事は無いと言うが、お仕事の報酬を貰った事はきっと何度もあるはずだろう。なにより心に気にかかるのは、双子はその報酬で、何かおいしい物を食べる事ができただろうか……。

ブラック・ラグーンは早速原作を読んだのだが、ルーマニアの独裁政権は妊娠中絶を禁じたから、そこで沢山発生した孤児が独裁政権の終焉(1989年12月)と共に孤児院が閉鎖され闇に売られ……って原作の年代設定は何時だ?90年代か?

ルーマニアのあの独裁政権の遺児って多分私と同年代かもう少し上のはずなので、あんなに幼く描写されると「90年代も遠くになりにけり」と思う。

いや、勝手に決め付けてはいけないか。でも双子が虐待が原因で成長障害になっているとかそういう訳ではないだろうし、メインキャラ達も設定を見る限りじゃ見た目が若い割りに経歴が古いからブララグはやっぱり90年代なのかな?

いや第二次性徴が遅い辺りはおそらく性器などへの拷問が原因の一種の成長障害の可能性は有るだろうが、「15年以上成長していませ〜ん。実年齢は忘れました!」とかはさすかに無いだろう。巻末漫画にあったようにまさか本当に小学2年生とは思えないし、第二次性徴の成長障害がある中学生くらいか?

原作が雑誌に載ったのは今世紀に入ってかららしいが、少なくとも今のルーマニア人の中学生はもうとっくに独裁政権終焉後の世代だから、原作の年代設定は90年代なのかな?と考えている。そのわりにはロックは昭和49年生まれなんだよなあ。う〜ん?

さて、そのブララグ同人誌や一部の悲惨な境遇のリンレン曲などでは、転生ネタや幸福な来世ネタがあった。
 “せめて来世で幸福に”という展開は安易に思われるかもしれないけれど、まずブララグの方はこのルーマニア人双子がせめて後25年、いや15年遅く生まれていたら人並みの人生は歩めただろうという示唆も含まれていると勝手に感じた。

というか原作3巻のパラレル巻末漫画で本編では殺害対象だった元ソ連軍の女大尉をママにした「バラライカの憂鬱」でスゲー微笑ましくなった。外見は可愛いのに中身は可愛くない男女双子。パラレルなので自主的に(重要)エロくて凶悪。だれかこの母親と双子でギャグ同人を一冊描いてくれ!

マジでブララグ双子編のアニメだけ見て欝になっている人は原作3巻の巻末漫画(おまけマンガ?オマケ漫画?)を読んでみて欲しい。大分イメージ変わるから。

元ソ連軍の女大尉ママと外見は可愛いのに中身は可愛くない自主的にエロくて凶悪男女双子って萌え漫画にありそうだな。本当にもっと読んでみたいなあ。

あとは4巻の巻末漫画にも双子は1コマ登場しているし、6巻の巻末漫画でも登場している。本当にブララグのアニメだけ見て欝になっている人には原作3,4,6巻の巻末漫画(おまけマンガ?オマケ漫画?)はお勧めだ。ほのぼのする。

さっき“せめて来世で幸福に”と書いたが、巻末漫画を見たら何だかこの双子は転生してもそんなに変わらない気がするな。

もちろん変態共に虐待されたとかいう悲惨な境遇は無くなるし、子供らしく表情がコロコロ変わるようになって外見はもっと可愛くなると思う。

しかし中身は自主的に(ここ重要)エロくて凶悪な性格になるんじゃないか?それでいて虐待されていないから子供らしく表情をコロコロ変えて小学2年生でパイプ爆弾を作ったり大人のエロいお医者さんごっこに同級生のガルシア君を巻き込もうとして泣かれたりするんだろう。

外見はより可愛らしく、中身はより凶悪に。バラライカママですら憂鬱になる凶悪双子が来世の姿ではないだろうか。やっぱり生前でもぶっ壊れていたキャラだし、転生したらいきなり普通の子供と言うのもな。

それでも繰り返すけど転生したら変態共に虐待されたとかいう悲惨な境遇は無くなるので、表情などは可愛くなるでしょう。しかし自主的に(ここ重要)エロくて凶悪な性格です。バラライカママですら手を焼かせます。
 この双子は転生してもそんなに変わらないどころかより凶悪になりそうです。そういうギャク漫画か萌え漫画凄く読んでみたいです。

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追記:ネットでブララグ双子について検索したら「巻末漫画みたいな物を番外編をOVA化して欲しい!」という意見を見かけた。

そうだな。張家という設定で、父親が足を洗った元香港マフィア・張維新。母親が元ロシアの女将校ソーフィヤ姉御。この夫婦がルーマニア人の、あまりにも可愛らしい外見であやうく売られそうになった可哀想な孤児の男女双子を養子として引き取る。そしてタイで中華料理店を開くのだ。

しかし双子は外見は可愛らしかったが中身は凶悪だった(さすがに快楽殺人者じゃない。巻末漫画レベル)……。そんなOVAが出たら買うかもしれない。双子の名前は変態御用達ビデオ役名のヘンゼル・グレーテルはセンスが無さ過ぎるので、出さないか変えてくれ。

……でも足を洗った元香港マフィアと元ロシアの女将校夫婦がルーマニア人の男女双子を養子に取ってタイで中華料理店を開くって、この一家は一体何語で会話すれば良いんだ?まあ、タイ語か英語だろうなあ。

(2008.08.27)

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