体調が悪い時、病院で処方されるお薬。「先生に出されたから何となく飲んでいるけれど、具体的な効果や副作用はよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。
お薬は、正しく理解して服用することで最大の効果を発揮します。また、近年は医療費の負担を気にする方も増えており、「ジェネリック医薬品」への関心も高まっています。
今回は、当院でもよく処方される「頭痛」「めまい」「吐き気」「高血圧」のお薬を中心に、その特徴と、知っておきたい「お薬の値段(薬価)」について解説します。
お薬には2つの名前があります。
一般名(成分名): お薬の有効成分そのものの名前。世界共通です。
商品名(ブランド名): 製薬会社がつけた名前。同じ成分でも会社によって名前が異なります。
【先発品とジェネリック(後発品)】
新しく開発された「先発医薬品」の特許が切れた後、同じ有効成分で作られたのが「ジェネリック医薬品(後発品)」です。開発費が抑えられるため、効果は同等で、価格が安いのが特徴です。
※以下の表の「薬価の目安」は、3割負担の患者さんが窓口で支払う、1錠(または1回)あたりの概算です(2024年時点の薬価をもとに算出。調剤料などは含みません)。価格は改定により変動します。
\:?30円程度
\\:30円?100円程度
\\\:100円以上?
\\\\:非常に高価(数百円?数千円単位)
頭痛薬は、痛みを和らげる「急性期治療薬」と、頭痛を起こりにくくする「予防薬」に分けられます。
内耳(耳の奥)の血液循環やリンパ液の状態を改善する薬が中心です。

頭痛やめまいに伴って起こる強い吐き気を抑えるために併用されることが多いお薬です。
高血圧は脳卒中の最大のリスク要因です。長期間毎日飲む必要があるため、コスト管理も重要になります。非常に種類が多いため、代表的な2系統を紹介します。
【コストのポイント】
毎日飲む降圧剤などは、先発品とジェネリックで月々の支払いに数百円?千円以上の差が出ることがあります。医師や薬剤師に「ジェネリック希望」と伝えてみてください。
お薬は、患者さんの症状、体質、持病、そしてライフスタイルに合わせて選択されます。
「値段が高いから続けられない」「副作用が怖い」といった不安があれば、自己判断で中止せず、必ず医師や薬剤師に相談してください。
一緒にベストな治療法と、無理のないお薬の選択を考えていきましょう。