私は、日本共産党浜松市議団を代表いたしまして、第105号議案平成16年度浜松市一般会計補正予算に反対の立場で討論をします。
まずはじめに大平台小学校給食調理業務委託費についてです。
浜松市ではすべての小中学校に直営方式で安心、安全、おいしい学校給食を提供しています。
学校給食は単に食べさせることが目的ではなく、「学校給食法」に明記されている義務教育の一環としての役割をもち、子どもたちに食べることを通して、「食」に対する正しい知識、日本の伝統文化、望ましい食習慣などを学んでもらうという大切な目的があることについてはみなさんご承知のとおりです。
学校給食を民間委託することでその目的が果たせるかどうか、多くの問題があることも、9月の一般質問で質したところです。
今回、民間への調理業務委託費として、1030万円が計上されましたが、調理現場での請負契約の問題点や、食材の品質や安全性の問題、2年目以降の契約額が不確定なことなどの問題をそのままに、民間委託に移行するための予算計上がされました。
直営ではコストが多くかかることから、民間委託を進めるということですが、利潤を追求するのが民間企業であり、安全性は二の次にして、利益が追求されては困ります。
学校給食にかかる費用は「未来ある子どもたちへの市民からの投資」であり、調理している人の姿が見え、食べている子どもの顔が見える 安心、安全な給食でなければなりません。
そうしたことからも学校給食を民営化すべきではないと考えるものです。
次に、政令市をにらんだ東京事務所準備のための経費についてです。
総務省をはじめ、関係各省との連携を密に行う活動拠点として設置されるということですが、その投資額に見合った効果についてはっきりとしないばかりかむしろ、官官接待の温床となりうることでもあり、東京事務所の設置はすべきではないと考えます。
消防指令管制システム統合整備、および、消防・救急無線統合整備にかかる事業費については、12市町村の合併議案に合わせて提出されているものであり、合併そのものに反対する立場から、この予算執行には反対であります。
次に、渋滞ポイントとなっている交差点等の改良事業については、提案理由として「交差点近隣にショッピングセンター等が多く分布し、また、交差点北側の近藤紡績跡地に大型ショッピングセンターの開店が予定され、出店者側から平成17年6月のオープンを検討していることが判明したので、工期を早め、ショッピングセンターオープン時に間に合わせる」ということですが、当初の計画をわざわざ早めて一民間企業の開店に間に合わせるために補正予算が組まれたものです。
全国各地で大型店の無秩序出店が相次ぎまちが壊されていますが、私どもの浜松市においても例外ではなく、立て続けの大型店出店ラッシュの影響で、中心市街地や既存の商店街がさびれてしまっていることは、みなさんご存知の通りです。
専門店を代表する協同組合連合会日本専門店会連盟(日専連)は、「大型店の無秩序出店は、中心市街地の空洞化、荒廃を招くなど、まちづくり三法が実際にもたらした、社会的損失は計り知れないと指摘し、中心市街地活性化に取り組んできたが、大規模な郊外出店が続く中では、焼け石に水」と述べています。
また、日本商工会議所も三法の法改定に強い意思を示しています。本市においても大型店の出店計画が上がるたびに、地元の商業者が何とかならないかと、行政に訴えても、「法に基づくものなので・・・」となすすべもなく見ているだけです。現在の大型店出店に追随した行政のありかたは、まちづくりの視点からも大いに問題のあるところと言わざるを得ません。
今年は、例年にない台風の被害で、思わぬ箇所が浸水したり、不幸にも亡くなる方が出ていますが、道路や排水に関連する改良工事など、今回のような交差点改良より、もっと緊急に手をつけなくてはいけない箇所があるのではないでしょうか。
以上の理由から、第105号議案平成16年度浜松市一般会計補正予算には反対します。
なお、今議会に上程されている、条例改正の中で浜松アリーナ条例の一部改正、浜松市都市公園条例の一部改正について一言述べさせていただきます。
浜松球場、陸上競技場、浜松アリーナに広告物の掲出ができるよう提案がされていますが、広告物の内容については、青少年に影響を及ぼすとおもわれるもの、消費者金融に関するものなど、あえていうまでもないと思いますが、くれぐれも慎重に対応され、適正なものを掲出されるようお願い致します。
以上で私の反対討論を終わります。