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補足一句
  いろいろに ゆがむかたちも 心から 心なおなら 身も直になる

 

七、くも
  曇るかな 人の心は かがみなり 常にみがきて 明らかにせよ

 

六、気は早く 心は静か 身はかるく 目は明らかに わざは激しく

 

五、居ても抜く 立っても抜けば 臥て抜く ただ得心に 大事こそあれ

 

四、鞘口を 離れぬうちは 居合なり 抜き離れては 兵法としれ

 

三、稲の葉に 登りつめたる 寄せ水は 穂先でおちる 切の早さよ

 

二、打太刀は 強きに当てて 引きはまた 沖打つ波の 引き潮と知れ

 

一、敵は雪 身は青柳の 枝なれば 降りつむとても 雪折れはなし

関口流秘歌  (関口流七歌)

 
 

平成二十一年十二月

関口流抜刀術駿河館道場 靜林


あらはさん 時は来にけり ますらおが 研し剣の 清き光を

 

人となり 人とならばや ならざるや さらすは終に 墨染めの袖

 

昨日といい 今日と暮らしつつ あすか川 流れてはやき 月日なりけり

 

心だに まことの道に かなひなば いらぬとても 神や守らん

 

臍の底で 一たび死んだ 男には 真田の槍も 刃も立たぬなり

 

悪念の 起こる所を 切り払う これが宝の つるぎなり

 

武士のもののふ 弓矢とる名の 高見山たかみやま なほ幾度も 越えむとぞ思ふ

 

(剣刀 伊与余戸具部止 伊爾止故由 佐夜気久於比手 技爾止曽之名曽)

剣太刀つるぎたち いよよとぐべし いにしへゆ さやけく負ひて 来にしその名ぞ

 

大日本おおやまと 神代ゆかけて 伝へつる ををしき道ぞ たゆみあらすな

 

居合とは 人に斬られず 人斬らず 己を責めて 平らかの道

居合秘歌七十二歌撰   (その一 /七)

 

明治天皇

 

念仏祖師

 

春道

 

菅原道真

 

一休

 

一空

 

源頼宣

   

大伴家持

 

雲錦集・賀茂李贋

 

全日本居合道連盟歌

     


 

鞘口を はなれぬ内は 居合なり 抜きはなれては 兵法と知れ

 

稲の葉に 登りつめたる よせ水は 穂先で落ちる 切の早さよ

 

打太刀は 強きに当てて 引きはまた 沖打つ波の 引き潮と知れ

 

敵は雪 身は青柳の 枝なれば ふりつむとても 雪折れはなし

 

不器用も 器用も ともに実有りて 功がつもれば 道を知るべし

 

うかうかと 吟味もなくて 習ふをば 何を相手に 教うべきかは

 

剣術を 何と答えん 岩間もる 露のしずくに うつる月かげ

 

座禅して 工夫もなさず床の上に 只いたずらに 夜を明かすかな

 

振りかざす 太刀の下こそ 地獄なれ ひと足進め 先は極楽

 

剣太刀 もろ刃のときを 足に踏み 死にも死になむ 君によりては

 

敵もなく 我もなぎさの 海士小舟あまこぶね 漕ぎゆくさきは 波のまにまに

 

稽古おば 疑うほどに 工夫せよ 解たるあとが 悟りなりけり

居合秘歌七十二歌撰   (その二 /七)

 
 

関口流秘歌

 

関口流秘歌

 

関口流秘歌

 

関口流秘歌

 

二天

 

二天

 

二天

 

二天

 

二天

 

二天

 

二天

 

二天

     


 

善きも友 悪きも友の 鏡なる 見るに心の 月をみがけば

 

吾と我 心の月を 曇らして よその光を 求めぬるかな

 

柄鞘の 太きを好む 人はただ まだものなれぬ 故としるべし

 

学びぬる 心にわざの 迷いてや わざの心の また迷うらん

 

武士の 常にふむ足 心して 事にのぞみて みだれぬぞよき

 

武士の 心のうちに 死のひとつ 忘れざりけば 不覚あらじは

 

武士もののふの 道行くつれの あるときは いつも人おば 右に見て行け

 

みな人の 扇に風の 有りといふ 手にとらざれば ただ紙と竹

 

いろいろに ゆがむかたちも 心から こころ直なら 身も直になる

 

曇るかな 人の心は かがみなり 常にみがきて 明らかにせよ

 

気は早く 心はしずか 身は軽く 目は明らかに 業は激しく

 

居ても抜く 立っても抜けば 臥て抜く ただ得心に 大事こそあれ

居合秘歌七十二歌撰   (その三 /七)

 
 

神陰流

 

神陰流

 

塚原卜傳

 

塚原卜傳

 

塚原卜傳

 

塚原卜傳

 

塚原卜傳

 

田宮流

 

関口流秘歌

 

関口流秘歌

 

関口流秘歌

 

関口流秘歌

     


 

強くして ゆき当たるおば 下手といふ まりに柳を上手といふ

 

敵ぬかば 抜けて当たれよ 此の刀 ぬかずば抜けて 切れよ此の太刀

 

月の行く 山に心を おくり入て やみなる跡の 身をいかにせん

 

抜かば切れ 抜かずば切るな 此の刀 ただ切ることに 大事こそあれ

 

鞘口を はなれぬうちに 勝ちぞあり 不意を打つこそ 居合なるべし

 

敵の太刀 めぐまぬ先に 鞘口を ぬけて勝ちみは 居合なりけり

 

打合わす 剣の下に 迷いなく 身を捨ててこそ 生きる道あれ

 

人みなの 心に似たる 剣太刀 磨けばこそは するどかりけり

 

もののふの 学び覚えし 剣の道 死にいたるまで 怠るはなし

 

敵をただ 打と思うな 身をまもれ おのずからもる しづがやの月

 

わざにこそ 理は有明けと 知りぬべし 障子明ければ 月はさすなり

 

よしあしと 思う心を うち捨てて 何事もなき 身となりてみよ

居合秘歌七十二歌撰   (その四 /七)

 
             

山岡鉄舟

 

高橋泥舟

 

一刀流

 

一刀流

 

柳生宗矩

 

神陰流

     


 

はげしさは ふりくる迄の 嵐にて 梢に積もる 雪静かなり

 

白露の おのが姿を そのままに 紅におけば くれないの花

 

命をば かろきになして 武士の 道より重き 道あらめや

 

降るとみば つもらぬうちに 払へかし 雪には折れぬ 青柳の枝

 

打つときは 両のおやゆび くすしゆび 小指の三つで しぼる心地で

 

すきと功 上手と三つを くらぶれば すきこそものの 上手なりけり

 

よしあしの うつる心の 水鏡 よくよく見れば 我が姿なり

 

心とは いかなるものを いふやらん 墨絵に書きし 松風の音

 

根をしめて 風にまかする 柳見よ なびく枝には 雪折れもなし

 

極意とは 己が睫毛の 如くにて 近くあれども 見つけざりけり

 

極意とは 別にはなきぞ 常に能く 所作をからして 理を吟味せよ

 

世の中を 何にたとえん 水鳥の はしふる露に うつる月影

居合秘歌七十二歌撰   (その五 /七)

 
                             


 

剛強の 力たのみは 恨めしき 青柳よりも 雪折れの松

 

士の家に 生まれて道を 知らざれば ながき恥をも かくと知るべし

 

常にはただ 仕合と思ひ 稽古せよ 不意を打つとも うたれざらまし

 

浮き草を かきわけ見れば 底の月 ここに有りとは いかで不知

 

かたちなき 神の宮居を おそるるも 我がよこしまの 心なりけり

 

うつすとも 月も思わぬ うつるとも 水も思わぬ 広澤の池

 

何事も ならぬと云うは なきものよ 成らぬというは なさぬ故なり

 

ありがたや 神のおしえの この刀 うごくと見れば 抜け出にけり

 

大道の 中をゆかずに かたよりて 歩けば溝や 石につまずく

 

人の身の 直に生まれし かたちをも 我が心より ゆがますなり

 

気は長く 心はまるく 腹立たず 己小さく 人は大きく

 

身は直に 心は丸く 気は留めて おのれと勝ちは 常とこそ知れ

居合秘歌七十二歌撰   (その六 /七)

 
                             


   

何をして 身のいたずらに おいぬらん 年のおもはむ ことぞくやしき

 

鉄石の かどあるなかも いつしかに すりみがきては 玉となるべし

居合秘歌七十二歌撰   (その七 /七)

 
 

平成二十一年十二月

関口流抜刀術駿河館道場 靜林