浜松での立志式の歴史

  浜松市内での立志式開催状況について

浜松市内においても、以前、十数校の中学校で立志式を行っていたと聞きますが、道徳教育の衰退もあり、学校の週五日制や学校行事の再編や縮小により開催校も減っていったと思われます。平成15年度、浜松市内では、市立中部中学校と私立浜松日体中学校で開催されています。
  市立中部中学校では、平成16年2月9日(月)に「立春式」として14歳となる2年生を対象に開催されました。保護者、教職員、自治会をはじめとした地域の方々が参加し、立春式の趣旨説明、校長・来賓の挨拶の後、生徒代表による決意発表があり、手紙の交換、「祝い太鼓」の演奏、全員での合唱、記念撮影が行われました。手紙の交換では、各生徒は家族あての感謝の手紙を、また、保護者が生徒に、子どもが生まれた頃の状況や名前の由来などについて書いた手紙を交換しました。これまでの自分自身を振り返り、将来への志をたて、また、親や周囲の人たちにも思いをはせ、感謝の気持ちを持つ機会となっています。何より生徒が自分一人ではなく、家族や地域など多くの人に見守られながら育まれていることに気づく、よい機会となっています。
  実施後の感想では、生徒からは「親や地域の人たちの前で、目標を発表したことで、自分の志を固めることができた。」とか、保護者からは「何を考えているのかわからなくなった我が子の夢を知り、成長を見届けることができて、安心した。」とか、教員からは「入学時の緊張感が薄れ、進路決定の緊迫感も少なく、中だるみともいわれる中学校2年生の時期に、生徒各自の夢や目標が再確認でき、意味ある行事であった。」など、成果が上げられています。また、不登校がゼロになった等の効果が表れています。
  私立日体中学校では、平成16年3月23日(火)に、一期生である2年生81人が生徒会の企画により「積志式」として開催しました。スライドで入学式以来の2年間の歩みを振り返り、一人一人が色紙にしたためた志を手に持ち壇上に上がり、1年生の生徒、保護者、教職員の前で読み上げ、将来への決意を力強く語り、勉学やスポーツなど将来への心がまえを確かめる機会として開催しています。


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