2022年6月26日    北部協働センターにて

第60期名人戦 東海地区二次予選   持ち時間:60分+10手10分

名古屋会場一次予選から大村二段が勝ち上がり、浜松会場一次予選から石谷九段・丸山七段・
山本五段が勝ち上がり、合計4名のリーグ戦により東海地区代表1名が決まります。
昨年11月の東海選手権戦一次予選で高段者に2連勝したのを皮切りに、二次予選で3連勝、決勝
で2連勝、名人戦一次予選で2連勝と、公式戦9連勝中、しかも高段者に8連勝中の大村二段が勢
いのまま東海地区代表を勝ち取るか、注目の戦いです。
組み合わせ抽選の後、定刻9時30分過ぎに東海地区代表をかけた戦いの火蓋が切られました。
持ち時間60分+10手10分・四珠交替打ち・仮先回数均等化での戦いです。

【1R】
大村-山本戦は、白14で15に先ノビするところだったか…23手で大村二段が黒勝ちしました。
石谷-丸山戦は、黒47が痛恨の一手で、三々禁を見逃さず50手で丸山七段が白勝ちしました。
11時半近くになっていたため、ここで昼食休憩としました。

【2R】
丸山-大村戦は、黒5が疑問だったのか、黒9が敗着で16手で大村二段が白勝ちして2連勝。
山本-石谷戦は、黒勝ちが出そうな局面から白36・38が絶対止めらしく、それでも黒39で打ち
変えてどうか。黒は47から10手10分に突入して、黒51が痛恨の一手。四追い四々禁を見逃さず、
54手で石谷九段が白勝ちしました。
2Rを終わり、大村二段が2連勝で単独トップ。石谷九段と丸山七段が1勝1敗で追う展開。2連敗の
山本五段はA級進出の可能性が消えました。最終3Rの結果次第では2勝1敗が2人もしくは3人で
同点決戦の可能性もあります。

【最終3R】
大村二段は石谷九段戦を満局以上でA級進出決定で、負けた場合には石谷九段に並ばれ、丸山
七段が山本五段に勝てば3人による同点決戦…という可能性を秘めて最終3Rがスタートしました。
注目の石谷-大村戦は、何か錯覚があったのか、5回の四追い三々禁をフクんだ白16が痛恨の
一手で、先手で防いで17手で石谷九段が黒勝ちして、2勝1敗のタイに持ち込みました。
丸山-山本戦は、黒47で打ち変えてどうだったか…黒55からの防ぎがまずく、64手で山本五段が
白勝ちして、両者1勝2敗で終了。
この結果、大村二段と石谷九段で同点決戦を打つことになりました。

【同点決戦】
持ち時間を40分+10手10分に短縮しての戦い。石谷九段は黒29より、大村二段は白36から、
両者40分を使い切って10手10分の戦いに突入して大熱戦。
白76の三連で黒を一直線上の四々禁に決めたかと思われましたが、黒のトビ三が止まっておら
ず、棒四にして石谷九段が77手で黒勝ちしてA級進出を決めました

順位 氏名  段位 1R 2R 3R 勝-敗 勝点 同点決戦 A級進出
石谷 信一 九段 ●丸山 ○山本 ○大村 2-1 ○大村
大村 周 二段 ○山本 ○丸山 ●石谷 2-1 ●石谷 次点
山本 靖弘 五段 ●大村 ●石谷 ○丸山 1-2
丸山 保司 七段 ○石谷 ●大村 ●山本 1-2

1Rの戦い 同点決戦

同点決戦は、東海地区代表を決めるにふさわしい熱戦だったと思います。惜しくも逆転された大村
二段は、この悔しさをバネに、さらに強くなるでしょう。
浜松連珠会の若手勢が会場設営・道具運び・写真撮影・同点決戦ライブ中継・観戦・差し入れで
協力してくれて、感謝いたします。A級にかける思いも伝わったのではないでしょうか。
同点決戦の終局は6時25分でした。皆様、大変お疲れ様でした。
第60期名人戦A級リーグ戦(挑戦者決定リーグ戦)は、9月17日〜19日の3日間、たぶん焼津市の
西焼津セントラルホテルで実施されると思いますが、無観客かどうかはまだ分かりません。
石谷九段のご健闘をお祈りいたします。