新場澪筋5番ポール         

 新場澪筋5番ポールは、「鉄塔前」で親しまれています。「鉄塔」は埋立地にある高圧電線用で、目印としてはこれ以上目立つ物はありません。5番ポールはその東側200mの所に打たれています。鉄塔とポールの間の湖底は、航路内ということもあって、いったいどうなっているのかこれまでよく分かっていませでした。この度この未知の湖底にようやくメスを入れる事が出来ましたので、ここにその結果をお知らせします。
 左の海図の様に、複雑な等深線が現れてきました。何故こうも複雑かと言うと、ここはかつてあったカキ棚の縁に当たっていたからです。4番と5番の間にあったそのカキ棚の周りにはもう1本航路が設けられクランク状に曲がっていました。新居の瀬の中にあったその航路は今ではカキ棚の撤去と共に埋もれて見えなくなってしまいましたが、おぼろげながらにもその名残がまだ等深線として残っていると言う訳です。
 複雑な湖底の上を潮が流れていきます。上げ潮時に船上よりこのポイントを眺めると、三番澪筋9番ポールからこの新場澪筋5番ポールへと一直線に潮目が作られている事に気付きます。鉄塔前でその向きを北に変え新場水路上を抜けていきます。よって5番ポールより南は潮が緩くヨレ目が生じていて、カケアガリには多くの魚影を見付けることが出来ます。ポイントさえ外さなければ、型は小さいものの確実にお土産を持ち帰ることが可能です。
 大潮や風の強い日などにはこのポイントへ避難する船が多く見られます。しかし、始めからこのポイントを狙って船を掛ける姿が少ないのは残念な事です。良いポイントなのにガランとした空きスペースとなっているのは勿体ない事です。それでもよく観察していると、中潮で風も無いというのに、湖中央部へは行かずにこのポイントへ一直線にやって来る釣り師もいるのです。珍しさに眺めていると、何の迷いもなく錨を入れています。その姿から自分のポイントを持っている事を伺い知る事が出来ます。自信を持って竿を振り出し容易に揚
げる気配がありません。必ず竿に乗る筈だと忍耐強く待っています。待つ事暫し、真っ昼間からギラリと光るクロダイを揚げました。思わず唸ってしまいます。
 鉄塔周辺には、併せて7カ所のポイントが集中しています。何れも風・波共に穏やかで極めて釣り易いポイントとなっています。試し釣りをして自分のポイントの一つに加えておく事を勧めます。仕掛けが上手くポイントに送り込まれていく様に潮の向きに合わせて航路外に錨を入れます。北側より、@鉄塔付近の岸縁、A杭の北50mのカケアガリ、B杭の南のカケアガリ、C5番ポール南西のカケアガリD中ノ郷の角の凹部、E鉄塔南70mのカケアガリ、F鉄塔南200mの深場 がポイントとなります。この7カ所を覚えておくと、強風時にも対応出来る素晴らしい『ポイント保険』に入った様な気になって安心して釣行する事が出来る様になります。
 下げ潮より上げ潮に分があるようです。上げ潮時の船の掛け方は、@では鉄塔間の岸縁から東に20m程の所に一丁錨で係船し、石垣縁に電気ウキを流してマダカを狙います。Aでは杭の北西30m程に二丁錨で係船し、水深2〜3mのセイゴを狙います。クロダイを狙うには、Bでは杭の南西30m程に二丁錨を打ち、カケアガリを攻めます。Cでは4番ポールの北東15m程に投錨し4〜5番ポールのカケアガリを狙います。Dでは鉄塔の南10m程に南北に係船し、東に竿を出して凹部のカケアガリを狙います。Eでは鉄塔の南20m程に係船し、南に竿を出してカケアガリを狙います。Fでは南北に打たれた柵の近くに係船し、東に竿を出して深場のカケアガリを狙います。

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