3番澪筋2番ポール         

 小物の数が欲しい時、この2番ポールがお勧めです。和田水路の入口に当たるこのポイントでは、大瀬より下った潮がカキ棚の縁で複雑なヨレ目を作っています。何かしらの魚が溜まっていて季節を問わず飽きない時を過ごさせてくれるのが特徴となっています。四季折々の魚が束釣りとなって揚がれば船上も賑やか、日頃の疲れは一気に癒され思い出深いポイントとなります。
 和田水路沿いは、5月中旬から6月上旬にかけてマダコが、6月、10月前後にはセイゴが、8月から9月にかけてはキスの20cm級が、それぞれ裏切る事なく竿に乗ります。ポール西側は、9月中旬にはカワハギやベラの20cm級が、和田水路南側の藻場では10月中旬には25cm級のサヨリが束釣りとなって揚がります。3番鉄橋に近い緩やかなカケアガリでは12月中旬よりカレイが顔を出します。
 和田水路沿いは下げ専門のポイントですが、潮は緩やかで釣り易く釣果も約束されているとあって、多くの遊漁船が引き潮に合わせて錨を降ろします。カキ棚沿いに並んで錨を降ろし南に向かって竿を入れる釣り師の姿は、東海道線と向き合う形となって浜名湖を通過する旅人に釣りのメッカ浜名湖を垣間見せ、浜名湖を強く印象付けます。笠を被った釣り師が目立つのもこのポイントの特徴で、旅雑誌に見られる浜名湖の風物詩は案外この2番ポール辺りから生まれているのではないかと想像してしまいます。
 和田水路南側の浅場は逆に上げのポイントで、秋口のサヨリの束釣りで有名です。浅場があってサヨリが好むアマモが1.7m付近より繁茂しているのでそこに向かって仕掛けを送り込みます。比較的広いポイントなので、サヨリシーズンには3〜4隻並んで竿を出している光景がよく見られます。初冬にはカレイを狙って中央水路沿いの浅場に1本錨で係船します。航路に竿を振り出し緩やかなカケアガリ上に仕掛けを転がし誘いを掛けて釣り揚げます。
 2番ポールの難点は、型の良い物がなかなか揚がらない事です。深夜にカキ棚の中をそっと覗けば40cm程のマダカが見付かったりはしますが、鯛等の型の良い物は普段見られませんし揚がることもありません。行き交う船の多さもこのポイントの難点となります。航路上の交差点に当たり右から左から忙しく船が横切ります。振り出した糸はせわしなく巻き揚げなくてはスクリューに取られてしまいます。落ち着いて釣りが出来ない始末ですから週末は避けた方が無難です。

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