3番澪筋15番ポール         

 

 

 

 

 3月末クロダイ・キビレのノッコミが始まると、15番ポール付近は俄然賑やかになってきます。それもその筈、15番ポール付近は浜名湖中央航路の中では3番目に大きいカケアガリを抱えていて、ノッコミ期、散開期そしてオチ期とフルシーズンに渡って大型の鯛の溜まり場所となっているからです。個体数は三年物以上の鯛が5枚前後溜まっていると見られ、驚く程の釣果を残しています。しかし、ここはエキスパート専門のポイントと化していて、錨を降ろす船も限られこれまで余り脚光を浴びる事はありませんでした。この度調査をしたところ、かなり特徴のあるポイントだと分かりましたので、ここにご紹介をします。
 この辺りは湖南の航路にありがちな漁業者の海中仕掛けが見当たりません。アマモの繁殖も見られませんので、仕掛けを転がしてポイントに留める事が出来ます。仕掛けを転がすには上げ潮を利用しますので、自船の位置に細心の注意を払います。鯛の溜まりやすい場所がカケアガリの中央付近3.5m、つまり、ポールから西に一船分、北に五船分の所となりますので、ポイントから5度程東に振った南側に船を固定出来ればジャストポイント、どこに竿を振っても鯛の溜まっている場所に仕掛けが送り込まれます。このポイントに他船が入っていなければ今夜の釣果はお約束、大いに期待して下さい。仕掛けは、浜名湖万能仕掛けか鯛仕掛け、錘は3〜6号のシモリ方式、ハリスは2〜3号ヒトヒロ、針は3〜5号チヌ、となります。このポイントでは餌に拘りをもつ必要は余りありません。雑魚が少ない分ジャムシ類でも狙った鯛を積極的に餌付かせる事が出来ます。
 左の海図から明らかな様にこのポイントは広そうで狭いのを特徴としています。北にずれるとカケアガリの傾斜が緩くなっていますし、南側は15番ポールに邪魔をされてのびのびと釣りが出来ません。15番ポールより南側のカケアガリは新居の瀬に乗り上げる潮流によってその傾斜を剥ぎ取られています。こんな訳でこのポイントは1隻分しかスペースが無いピンポイントを特徴としています。ポイントを外して投錨してもそこは魚影が薄く釣果は期待できません。それ故、他船より早めに陣取りをする事が何よりも肝心となります。早めに陣取ってもクセのあるポイントですから上げ潮止まり前以外は釣りになりません。ウィークデーで出船の少ない静かな夜に潮止まりを狙って出掛けるのがお勧めです。時間を見計らって船を留めます。
 仕掛けの落ち着く潮止まり1時間前から徐々にアタリが出始めます。アタリは実に微妙です。アワセないと一向に乗らなかったり、ひったくる様な向こうアワセとなったりと、その一貫性の無さは釣り師泣かせです。竿に乗せてからも一苦労、カケアガリでの鯛の取り込みはバラシとの闘いになります。走られる事が少ない分駆け抜ける潮の圧力が重くのし掛かってきます。確保を急ぐとハリス切れで悔しい思いをしてしまいますので、時間をたっぷりと掛け慎重に寄せてきます。ギラリと光る鯛は20分程でお目に掛かれます。

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