八 事 論 文

つま恋ミニサッカ−大会 御中  (静岡八事キッカ−ズ紹介文)

 時下、益々御清祥のこととお慶び申し上げます。     

 我々は1997年度ウィンタ−マッチに出場しました。各試合全力を尽くし戦い第7位という結果となりました。今回は前回以上の成績を残せるよう選手一同一丸となって試合に臨みます。

 さて、前回出場時、チ−ム紹介の際に司会者が「静岡八事キッカ−ズはチ−ム名に八事という地名が入っているため、名古屋に関係があるチ−ムではないか」とおっしゃっておりました。実はその通りです。現在、チ−ム自体は静岡県西部地方に構えるチ−ムですが、元々は名古屋市にあります中京大学八事キッカ−ズが母体となっております。中京大学卒業生がたまたま多かったため、この地で再結成したのが静岡八事キッカ−ズです。母体となった中京大学八事キッカ−ズは同好会チ−ムです。同好会チ−ムの中ではかなり名の知れたチ−ムでありまして、主なタイトルは大学同好会の全国大会といえる「ユニバ−スカップイン川上 優勝」,「名古屋市社会人サッカ−リ−グ優勝」,「愛知県大学同好会リ−グ優勝」とかなりのタイトルを勝ち取っています。同好会は体育会とは異なり、「純粋にサッカ−を楽しむために」サッカ−をやっています。当然その流れをくむ我々静岡八事キッカ−ズも「純粋にサッカ−を楽しむために」やっております。

 大学サッカ−には同好会の他に体育会サッカ−というものがあります。私達からすると、体育・体育会で行われているサッカ−というのはどうしても「やらされている」という印象を拭い去ることは出来ません。指導者(監督,コ−チ)のやり方・考え方に自分のサッカ−を合わせて、プレイしているような気がします。高校サッカ−や大学サッカ−は部活動いわゆる体育の一環,言葉を変えれば指導の一環として存在しているものであり、我々が行っているサッカ−とは対極にあるような気がします。今までの日本サッカ−はそのような形で形成されてきたと思われます。それはまた、サッカ−だけではなく、社会の縮図とも言えます。上司や先輩の意見は絶対だということです。これについては、実際に体育会系のサッカ−に携わっている方からは反論があるかも知れません。「やらされる」サッカ−には、ひらめきだとかアイデアといったその個人が持っているパ−ソナリティ−やキャラクタ−といったものは存在しません。そこに存在するのは、監督やコ−チといった指導者の考えが投影されるのです。日本のサッカ−はまさにそこが弱点です。以前に加茂元日本代表監督が「中盤までシステマティックにボ−ルを運ぶ。そこからゴ−ルまでのプロセスは個人のアイデアに任せる。」ということを語っていました。これは岡田監督に移行された後も根本的には変わっておりません。その結果はワ−ルドカップをご覧になった方は誰でもおわかりになると思いますが、無惨な結果になりました。こと攻撃に関しては、世界水準ではなかったのです。現在日本に蔓延している「やらされるサッカ−」・「結果最優先のサッカ−」では到底世界水準には追いつけないと思われます。

 私達は日本サッカ−を分別したり階層化しようと思っているわけではありません。日本サッカ−をもっと発展させたいのです。そこで最も効果的と思われるのが「草サッカ−」です。草サッカ−にも結果があったりしますが、世間で言われるほど結果は重要視されません。結果が重要視されないということは、リスクが犯せるサッカ−言葉を換えればアイデア豊富なサッカ−が形成されます。これは私達の草サッカ−経験から言えます。レベルは日本のトッププロには到底及びませんが、アイデアあふれるプレイがなされます。貴ミニサッカ−大会はこのような草サッカ−の代名詞と成りうる資質を備えています。何回か出場した経験がありますが、非常にアイデアあふれるプレイが見られます。私達はこのような草サッカ−大会がもっと浸透し、技術・アイデアあふれる選手が多く輩出されることを願っております。草サッカ−の普及が日本サッカ−の底辺底上げに最も有効と思われます。草サッカ−出身のJリ−ガ−、はたまた日本代表選手が出ることは大変喜ばしいことです。来たる2002年には日本でワ−ルドカップが開催されます。「つま恋ミニサッカ−大会」出身の日本代表選手が輩出されたらどんなに楽しいでしょう。でも可能性は十分あります。草サッカ−の普及が日本サッカ−の底辺底上げにつながればいいと思っております。

 拙い文章ではありますが、「つま恋ミニサッカ−大会」の益々の御発展を祈願して静岡八事キッカ−ズの紹介と代えさせていただきます。

静岡八事キッカ−ズ選手一同

担当 つぼいわ(ボツ撤廃委員会会長)


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