「夢の紅白選抜」考察
平成28年12月31日に開催された「第67回NHK紅白歌合戦」。
その中でAKB48による「夢の紅白選抜」が企画され、日本全国の視聴者が選抜メンバーを選んだ。
経緯や良し悪しはさておき、統計学者?のはしくれとしてジニ係数を計算してみた。
今回の結果並びに過去の選抜総選挙におけるジニ係数は表1の通りである。
表1.ジニ係数
項目 |
ジニ係数 |
紅白選抜 |
0.4092 |
第8回総選挙 |
0.3917 |
第7回総選挙 |
0.4291 |
第6回総選挙 |
0.4058 |
大きな目で見れば、大差はない。
一般の視聴者による投票が増えた(だろう)こと、選抜総選挙のように太オタによる投票が制限されたことからジニ係数は低くなることを予測したが大きな変化は見られなかった。
しかしながら、指原莉乃が過去最多の243,011票を獲得した第8回選抜総選挙時のジニ係数0.3917を0.0175ポイント上回る結果となった。
投票方法を変更しても、人気メンバーに過度に票が集中する傾向は変わらなかった。
ジニ係数だけを見た場合、人気メンバーとそれ以外のメンバーの格差は大きく、ともすればAKB48の弱点はここら辺りに存在する。
人気メンバーへの依存から、人気メンバーの卒業によるAKB48の人気下降が予測される。
但し、今まで注目されなかった大家志津香(第12位)のケースを分析すれば、AKB48の弱点も改善されると思われる。
それは「運営」に任せることにする。
参考として紅白選抜のローレンツ曲線を下記に示しておく。
図1.紅白選抜ローレンツ曲線