表紙  三保真崎海岸
表紙
三保真崎海岸は日本有数の貿易港、漁港である清水港の入り口に位置する。海に向かうと背中に松林、左側には 大きなクレーンを始めとする清水港の港湾施設、正面には遠く富士市の白い煙を上げるパルプ工場の煙突、そして右手 には駿河湾を挟んで伊豆半島の山々が見渡せる。三保灯台や景勝地として知られる羽衣伝説で有名な「羽衣の松」から も近い。またすぐそばには「東海大学海洋科学博物館」がある。夏は海水浴客で賑わい、秋は釣り客、元旦は初日の出 を見る人達で大混雑する。「日本平」、「久能山東照宮」等有名な観光スポットも近い。そしてなんと言っても忘れる ことができないのが、正面に望む雄大な富士山である。灯台下暗しとは良く言ったものである。ダイビングを始めるま で身近にこんなすばらしい所があることを知らなかった。ここに来て海や景色を眺めているだけでも十分である。
裏表紙  虹
裏表紙
1998年2月8日午後1時30分頃撮影した。この朝、我が家のある有東木(うとうぎ)では前夜の雪が茶畑を うっすらと覆っていた。海に潜る気分がややしぼんでしまったが、いつものように三保にやって来た。前線の通過で不 安定な気象だったのだろう、この直前まで晴れていた空がにわかに曇ったと同時に大粒の雨が降り出した。そして雨は すぐ上がった。その直後この虹がかかったのである。
カメラをやる者がしてはいけないことかもしれないが、ハウジングに入ったままのカメラを三脚代わりのタンクの 上に置き、以前富士山を撮った時のデータを思い出しながら夢中でシャッターを切った。6コマ撮った頃には右下の一部 しか残っていなかった。この日は年に数回しかない透明度15m以上という日でもあった。
この時何か願い事をしたかどうか覚えていないが、一ヵ月後本書の原案となったアルバムを持って印刷会社を訪れ ていた。