本物の大災害が襲う前、ずっと小さめの災害がいくつか起こったころ、おおぜいの隣人とオンラインで知り合った。
ミネアポリスのわたしの地区に住む人たちは以前からそこそこ仲がよく、ワッツアップのグループではみんながさらに親しくなった。
インターネットと携帯電話がダウンしたとき、隣人タニーシャは庭に小さなブースを建てて中に掲示板を掛け、外にペンキで“WHATUP(どうしてる?)”と書いて、みんなが互いに伝言を残せるようにした。(表題作)
[寸評]
全六篇の日本オリジナル短篇集。
いずれも三大英米SF賞のヒューゴー賞、ネビェラ賞、ローカス賞を受賞したり最終候補になった作品という豪華版。
と言ってもどの作品もSF度はかなり低く、読みやすく、穏やかなドラマ性の普通小説の趣きだ。
読後感は良い。
中では、70ページ強で最も長い、主人公の女性がなりたいと思っていた自分を見つける理系小説「海を見渡す四姉妹」がいい。
また携帯電話アプリが日常に溶け込んだ現代を描く「アルゴリズムでよりよい生活を」も鋭い。
[導入部]
[採点] ☆☆☆☆
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