富良野・美瑛

OTARU

小 樽

食堂車・グランシャリオ
7号車

富良野・ラベンダー

夏 旅 日 記

7月31日、「寝台特急北斗星」で北海道に旅立ちました。

B寝台デュエット、初めての車中泊は、列車が大好きな
私には快適でした。真夜中の青森信号所、午前3時過
ぎ、
青函トンネル「竜飛海底駅」通過もしっか
り目にしました。トンネルは列車の揺れも音も静かで、目
覚めたときはもう函館。揺られながら洗面、トイレ。洞爺
駅で積み込まれた朝食を通過駅のホームに並ぶ通勤
者を車窓に見送りながらいただきました。

列車は海岸線に沿って走り札幌へ
16時間28分
車窓を跳び去る景色のようにあっという間に過ぎました。

上野駅 13番線ホーム

寝台特急北斗星1号

30分、310円
6分湯の出るシャワー

十勝連山
噴火の煙が見える

後藤純男美術館

ラベンダーの紫の帯が見事

富良野の「丘の上に立つ風景画の館」
東京芸大教授で中国との交流も多い
「後藤純男美術館」があります。
182×636センチの「十勝岳連峰」「桂林
山水」は圧巻です
併設されたアトリエで創作に励まれてい
るそうです。
「三千院」の春、秋、冬の三題の絵が印
象に残っています。

今人気の富良野のラベンダーも、1970年頃から輸入の
香料などでラベンダーオイルの需要が激減し畑は潰されていっ
たそうです。富田ファームの富田さんは、ラベンダーの悲鳴を聞
きどうしてもラベンダーの畑を潰せなかったそうです。あと1年、
あと1年と引き延ばしていたとき、撮影したラベンダーが観光ポス
ターに採用され、そこから人気が出始めたとバスガイドの寺井さ
んが苦節を話してくれました。


「富田ファームへ1q」
交差点の看板を横目に私たちのバスは直進。ああ遠ざかっていく〜。
遠くの山の斜面が紫色に染まって、1面、2面。あそこへ行きたかったなあ。
ツアーの欠点の一つは自分の見たいものが見たいだけ見られない(価値観が違うから仕方ない・・・)

パッチワークといわれる美瑛の丘
「ケンとメリーの木」、「セブンスター
の木」「親子の木」写真やテレビ
CMでお馴染みの風景もちょっと
速度を落とした車窓から。
紫外線カットのバスのガラス越し
では画像はみんな海の中のよ
うに薄青色、補正しましたが・・・
脳裏にはしっかり焼き付けました。

セブンスターの木

ケンとメリーの木

親子の木

2日目札幌を発って戻って、今夜の宿は定山渓。バスは走りに走って310q北海道は広〜い。

富良野・西北の丘

定山渓から小樽へ

小樽運河沿いの街路樹は「ナナカマド
昨日、山地で見たナナカマドの実は真っ赤だったが、小樽の街ではまだ色づいていない。


花言葉は安全、用心、お守りだと、案内をお願いした人力車の車夫衣川さんが教えてくれた。
大火が多かった小樽の街の願いもあってのことらしい。


小樽の散策時間は1時間30分
運河沿いを歩き始めたら、愛想のよい
人力車の車夫と目が合ってしまった。主人と私、ふたりを乗せて「小樽運河」の端まで案内してくれた。


手ぬぐいで汗をぬぐう若者にちょっと気の引ける乗車だった。彼らもお仕事だから・・・体重の軽い人を乗せたかった?


運河は港町小樽の顔、埋め立ての反対があり、半分だけに留まったそうだ。


「景観大賞」の看板のある伝統の店構え、日本郵船、安田銀行など
石造りの建物がいくつも保存されていた。
100年は経っているという運河沿いの倉庫は、外壁に荷物を上げ下ろしするエレベーターが付いていた。鉄骨だけの、説明をされなければ見逃していた。
港も運河もはしけも、往時の栄えていた小樽を偲ばせる。

衣川さんが道路標識の前で人力車を止めた。
12/1〜3/31まで駐車禁止
道路の路側帯が広いのは、雪の降る間、雪かきをした雪をとりあえず積んでおく場所。雪のない時期は広い路側帯は駐車OKだそうだ。


うだつ」に彫刻の施された商店はシャッターが降りていた
4棟つながった建物は、大通りに面して石造りの店舗、隣に居住部分が2棟その隣は石の蔵。大店の建築はこのような様式だったそうだ。
この建物の裏手は高層マンションが建っていて、入居者募集の大きな朱文字の横幕が張られていて時の移りを感じた。

積 丹 半 島

サムネイル画像をクリックしてごらんください

小樽から積丹半島へは、宇宙飛行士・毛利衛さんのふるさと
余市を通る。小樽から江差までのこの道、「
追分ソーラン
ライン
」とよぶそだ

余市」は、リンゴ、梨、サクランボ、ブドウなど果物の産地。
幹線道路から入った小高い畑の中に、椎名誠さんの別荘だ
という瀟洒な建物が見えた。

江差まで積丹1周道路は、昭和46年着工から25年、
500億円をかけ開通したとバスガイドの寺井さんが
教えてくれた。

余市を過ぎ、積丹半島まで海岸線をひた走る。
車窓からいくつかの奇岩が見え、
とりわけ「
ローソク岩」が有名らしい。

高さ、1255メールの積丹岳(しゃこたんだけ)には
残雪があった。積丹半島にはカタツムリの角のよう
神威(カムイ)岬と「積丹岬」がある。

女人禁制の門をくぐって神威岬の突端を目指した。
「カムイ岩伝説」は、義経を慕うアイヌの娘の悲話で
女性を乗せた船が沖を通ると転覆し、女人禁制の地
となったと言う話。名残の門がある。

日本海からの風は聞きしにまさる強さで、アイヌの娘
と行き違いこの地から
源義経が旅立ったという、
伝説の生まれそうな碧い海と神秘な半島だった

「アマニュウ」
シシウド科

透明度20m
コバルト色の海

蝦夷富士といわれる羊蹄山は、山頂に雲をたなびかせ、麓の大地は
ジャガイモ畑、トウモロコシ畑、大豆、カボチャの畑、一直線の起伏の
続く道路の両側は広大な緑。

大型バスに10人の乗客と添乗員。一人2席を占領してゆったりの旅。
あっちの窓側、こちらの窓側と落ち着きの無かったのは・・・私だけ。

京極ふきだし公園

名水100選に選ばれた、羊蹄山の湧き水が吹き出している公園。
飲み干したペットボトルに水を詰め、口にもふくむ。まろやかなおいしい水だった。
すいちゅうの五段の塔にお金を投げた。一番下の大きなお皿にのった。
ちょっといい事ありそうな。

寝台特急☆北斗星

洞 爺 湖

洞爺湖展望台から霧のかかりはじめた
湖がかすかに見えていた。

展望の素晴らしいというホテルは、霧が深
まり湖も林も畑も全てを包んだまま夜更け
ていった。

旅の終わりの日、ツアーを離れ、登別の知人宅をを訪問。
新千歳空港に送ってもらい合流。夏休みの空港は羽田も人があふれていた。

新幹線で5組の夫婦はそれぞれの下車駅で手を振って去っていった。
一期一会、3泊4日の旅は終わった。
「ザ・ウィンザーホテル洞爺」