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『五なぜの法則』

元祖「トヨタ生産方式」に基づいた「なぜなぜ分析」の進め方 

1ページ

作成日'11/07/14

改定日'13/03/16

はじめに --------- HP

最下段にコメント欄あり

 1.五回のなぜ --------  1

 2.五なぜの目的 ------  1

 3.問題発生の原因 ----  1

4.五なぜの法則  ------  2

第一法則:問題を ---   2

第二法則:調査が ---  3

第三法則:2原が ----  4

第四法則:目的を ---- 5

第五法則:簡単な ---  6

第六法則:原因は ---  7

第七法則:振返れ ---  8

第八法則:確かめ ---  9

 5.基本的な事項  ----- 10

1) 問題と原因

2) 問題再発の原因

3) 仮定の危険性

4) ヒューマンエラーの原因

5) 目的実現の ----- 11

6)インタビューの課題

 

事例のページ

1.真の原因はどっち ----  1

解答例 ---- 解答ページ  1

2.ダメ方法はダメ結果 --- 2

解答例 ---- 解答ページ  2

3.ああ!勘違い事例 ---3

 

雑記のページ

1.一殺主義の原点 ----  1

2.品質とは ----------  2

3.冤罪を防ぐ  --------  3 

4.五なぜの批判 ------  4

5.検査とは ----------  5

 

 

頂いたコメント

 

1.五回のなぜ説明: C:\Program Files (x86)\ffftp\naze-HP\index.1.gif

「なぜなぜ分析」の始まりはトヨタ自工の元副社長大野耐一が著書「トヨタ生産方式」の中で「一つの事象に対して、五回の「なぜ」をぶつけてみたことはあるだろうか。」 更に、「五回の『なぜ』を自問自答することによって、ものごとの因果関係とか、その裏にひそむ本当の原因を突きとめることができる。」と言っている様にトヨタ自工の現場で行われた問題事象の原因を追究する方法です。

『なぜ』を繰返して自問自答するには、問題となる事象を明確にして事象の一次原因(事象を起こす原因)を見つける事から始めて、二次、三次と原因追究を繰返して五次の原因まで到達すれば大方の問題が真の原因に到達します。 

原因追究のイメージは下図の様になります。

これが五回の『なぜ』を繰返すことであり、「なぜなぜ分析」の基本です。

問題点や原因の原因を特定する場合、問題が起きる要因は幾つも有るので、要因=原因と思ってはいけません。 何故なら、対象のものを知っていれば問題を調査しなくても要因は考えられます。 

QCサークル等では問題の要因を考える方法として特性要因図が有りますが、特性要因図は問題の要因を自由な発想で出来るだけ多く提示するものです。 (特性要因のイメージ図)

従って、なぜなぜ分析でもブレーンストーミングで多くの要因を出そう」という発想から幾つもの要因を対策すると思い込んで居る方がいますが、これは人・物・金・時を無駄に使うことです。

(無駄を排除することは管理の基本機能です)

又、FTAやFMEAを比較対象にするなら、これ等は問題が起きる前に問題になる可能性が有るものを予め予測して潰す目的で行うものなので、実施(生産段階)の前迄に行うものです。

この様に、問題が出た段階では推測では無く、調査で原因を見つけるものなのです。

重要なことは要因を考えるのではなく事実(fact)の原因を見つけることであり、徹底した調査とセオリーやルールの上に立って分析することです。 

その原因が存在して対象の事象が発生するものでなければダメです。 考えられるだけで、存在しない要因や不明の要因は検討に値しないものです。

私は専門は電気ですが、電気的・機械的な周波数分析、気体のガスクロ分析、水溶液の滴定分析、分光分析、素材の特性X線分析、統計的な分析などを実践して来ましたが、実態を調べない分析は有りません。

物理的、化学的、又は、統計的でも先に調査しなければ分析出来ません。

物理学、天文学なども机上の論理だけでなく、実験や観測で事実を証明する事で完成される事と同じです。

私は以前から「もの作りで真似が出来れば、技術が有る証拠だ」と言ってきました。

昔、松下電器を真似下電気と揶揄する人も居ましたが、松下電器も最も輝いて産業界にも影響を与えて居たと思います。(人の遣り方を非難するより、真似をして気付いて欲しい)

又、京都大学大学院の明和政子准教授は「人間だけが人の真似をする。」と言っていますが、私達は真似をする事で、色々な経験をする事で伸びて行くものです。 

先ず、小倉先生の多要因、鵜沼先生の根本原因を掴む方法を実践して下さい。 私も真似しましたが、要因の多さや根本問題の大小と終着点、物と”しくみ”の対策、社内外への処理手続き等の問題で苦労しました。 時には「不必要な変更をするな!」と叱られた事が有ります。 

その点、「五なぜの法則」は必要最小限の改善対象なので、掴んだ真の原因は誰が何と言おうと必ず対策しなけれ問題解決にならず、他の原因を幾つ対策しても解決しません。 

 

 

2.五なぜの目的

五回の『なぜ』を繰返すのは不具合等の問題に幾つもの関連要因や付随要因が存在している為、初心者は問題事象を防ぐ対策で「再発防止した」と思ってしまうものです。 

現在でも「検査項目を追加して再発防止」と思っている方も居るのでは無いでしょうか。

これが人間の五感に頼るなら問題は再発します。 何故なら、人間は何時間違いを起こすか予想も困難であり、交代などで人間が代われば発生する頻度も変わるからです。 

自動車業界では保証度把握で“QAネットワーク法”や“QAマトリックス法”を使いますが、「人間を主体とした問題の発生防止や流出防止は効果が期待出来ないレベル」としています。 従って、ヒューマンエラーを押えるのでは無く、危険因子そのものを除去する様にしているのです。

皆さんが「なぜなぜ分析」の導入する背景には次の様なものが有ると思います。

@ お客様から問題の原因把握の方法として要求された

A 問題の確実な再発防止をする

B 問題の早期対策をする

C 最も適切な方法で対策する

D 問題対策の正当性を示しお客様や上司を納得させる

これ等は何れも確実な方法で行う必要が有りますが、問題の真の原因に絞って対策すれば多くの対策を行うより早くて確実に再発防止できる筈です。

真の原因とは、その原因が発生したら最終的に問題の事象に至るもので、その原因を対策すれば問題事象は再発しないのです。

五なぜ(なぜなぜ分析)の目的は、「問題の真の原因を見つけ、その対策で再発防止する」事なのです。

但し、真の原因以外にも対象のものやシステムに不具合が有れば是正する事は言うまでも有りませんが、不具合が有っても問題が発生しない事なども考慮して慎重に是正をしなければ思わぬ所で副作用が出る場合が有るので注意して下さい。(他の問題を放って措くのではない)

 

3.問題発生の原因

私達の周りでは事故、災害など色々なトラブルが発生しています。 この事故などの再発防止を目的とする「失敗学」と言う学問が有ります。

2011年の東日本大震災に因る福島原発事故の問題で政府から事故調査委員長に起用された失敗学会会長の畑村洋太郎氏は「失敗の原因は無知、不注意など10項目に分類できるが、予測出来ない失敗は世の中で誰も知らなかった未知の原因だけである」と言っています。

当然「なぜなぜ分析」で掴めるものも既知の原因だけです。 未知と思われるものでも、知って居る人は居るのです。 本当に未知のものは基礎研究などで原理を確立しなければ原因は掴めません。 

ものづくりの現場では原因の掴み方が分らずに苦労している方が居ると思いますが、この「五なぜの法則」を理解し実行して頂ければ必ず原因を掴む事が出来ます。

それは、対象のものを作れるのだから既知のものであり、原因が分らない筈は無いと考えるからです。 (対象のものが何かを知らずに作っていないと思います)

さて、問題はどの様に発生するのでしょうか?

何かの原因が有って発生する事は当然ですが、原因が有れば必ず発生する場合と別な要因が重ならないと発生しない場合が有り、更に、別な要因が問題を拡大させて多くの原因を含む場合が有ります。 

この様に基本的な問題発生は三通り有ります。

先程の畑村さんも自動車メーカーのクレーム隠しで事件に発展した例を挙げ、車の欠陥が見つかったにもかかわらず隠し続けて役員が逮捕されるに至った事から「失敗の原因は決して一つではなく多層に重なって生まれるから、立体的に捉えないといけない」と言っています。 失敗学は全て挙げる事をねらっていますが、「なぜなぜ分析」も同じ様に考えて幾つもの要因を挙げるのは当然と考える方が居ます。

このHPで説明する「一殺主義」(原因は1つ)に反するのではないかと疑問を持たれる方も居ると思います。 

これは問題の捉え方であると考えています。

例えば、先程の自動車メーカーのクレーム隠しでは、クレーム問題とクレーム隠し問題を一括して「なぜなぜ分析」の問題にすれば原因は幾つも挙げられますが、客観説TQM研究所の鵜沼崇郎代表の説を借りれば「真因と根本原因という2つの問題を1つに勘違いしたことになる」という事です。

この「五なぜの法則」では一つの問題に対して直接問題を起す原因を追って行くため、最終的に一つの原因に辿り着きます。 即ち、雑草(問題)の種(原因)を見つけて存在を無くせば、その種から発生する雑草は生えなく(再発しなく)なります。

しかし、その原因が発生する背景は別の分析で行います。 私は物に対しては物の対策、仕組みは仕組みの対策が必要と考えて、物の問題は物の原因、背景の仕組みは仕組みの原因と別に考える事にしています。 

勿論、歯止めや仕組みの改革に展開する事が必要である事を否定はしません。

 

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静岡県掛川市

 伊藤精一

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